放射能列島 日本でこれから起きること 誰も気づかない環境被害の真実 (朝日新書) の感想

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タイトル放射能列島 日本でこれから起きること 誰も気づかない環境被害の真実 (朝日新書)
発売日販売日未定
製作者武田邦彦
販売元朝日新聞出版
JANコード9784022734310
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 環境問題

購入者の感想

前著は、2015年の危機を訴える書だったが、本著は2020年へ向かっての明るい希望を描いている。そのためにはまず、現状を冷静に見つめ直す事が必要だ。

武田氏によると、今まで震度6に耐えた原発はひとつもなく、地震が頻発する日本では、20年おきにフクシマのような事故が起こる可能性があり、そうなったら、100年で日本は人の住むことのできない土地となるという。

そんな危険なしろものを建てるために、数々のウソがつかれてきた。危険とは思いながらも、建前上、「安全、安全」と、皆で唱えてうなずきあっている。全てはカネのためであった。それも命と引き換えのカネである。彼らの手は犠牲者の血で真っ赤に濡れている。

氏によると、ウソの一例として、原発は安いと称し、○○電力が、以前、料金を、kWhあたり、19円から14円に引き下げたという。しかし、その差額の実体は税金だったのだから、国民も舐められたものである。朝三暮四の、猿同様の扱いであるが、それにしても高いツケを払わされることになった。

本書では、その他にも、温暖化、化石燃料の枯渇、資源リサイクルなどの、数々のウソを暴いている。しかし国民一人ひとりは、真面目に、これに賛同し、取り組んでいるのが悲喜劇だ。

このような環境問題の欺瞞と、それに伴う、利権漁りの究極のツケが、環境に優しく安全と言われた、原発の事故につながったと、氏は述べている。

「頭の悪い働きものは銃殺にしろ」というジョークがあるが、日本も国全体として見れば、海外からそのように見られている事に気づかないのだろうか。

国際的に、一般市民の被曝量の限度は、1ミリシーベルト/年という合意になっているのに、今や日本は、1年100ミリシーベルトという、ローカルルールで勝手に動いている。

そして意味の無いCO2削減に精を出し、せっせと汚染物質を作っては、海外へ輸出しようとする。真実を指摘すると、「日本の復興のために、真面目に働いているのに、風評を撒き散らすとはけしからん」と言って、日本人同士でいがみ合う。

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