紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている の感想
参照データ
タイトル | 紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 佐々 涼子 |
販売元 | 早川書房 |
JANコード | 9784152094605 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » マスメディア » 印刷 |
購入者の感想
今から9年前になる東日本大震災で被災した日本製紙石巻工場。日本をはじめ世界中でここで作られた紙が使われている日本製紙の基幹工場が現場が復元不可能と思ったほどの大被害を被った。そこから立ち直すまで幾多の困難が待ち構えていたり、製造と販売の意見の対立があったり、大変な思いをしながら半年で復興した石巻工場の真実が語られている1冊です。日本人として必ず読むべきです。
本の舞台となった工場の中の平社員です。ステマではありません。リストラがどうのこうのと書いてる人が居ますが、退職補充をしなかっただけで従業員をどんどんクビにしたわけではないです。もし普通にリストラできたとしたら、表紙にピンク色の服の人達は居なかったし野球部も廃止だったでしょう。本の内容はとても良く、内情を知ってる自分が読んでも違和感や物足りなさを一切感じませんでした。事実だけが書いてあります。
「モノづくりJAPAN」をここにも見ました。復興の様子に加え、彼らの信念やプライドに触れられる内容です。本を手にする全ての人に読まれるべき一冊。何気無く手にする紙にも、物凄い工夫が込められていると知ることができます。手に馴染む柔らかさの紙、文字が読みやすい色の紙(本の紙って真っ白じゃないんですよ!)などなど…。失って初めてそのありがたみが分かるのは世の常ですが、私も、震災で「紙が無い!」という事態になり製作担当者が紙とインクの確保に奔走する姿に接してようやく、色々と知ったクチです。