新しい霊長類学―人を深く知るための100問100答 (ブルーバックス) の感想
参照データ
タイトル | 新しい霊長類学―人を深く知るための100問100答 (ブルーバックス) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 京都大学霊長類研究所 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062576512 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 生物・バイオテクノロジー » サル・人類学 |
購入者の感想
霊長類研究の殿堂京都大学霊長類研究所から幅広い研究成果を100の質問とその回答という形式で発表。その意味で一つの主義主張を斬新かつ一貫性をもって説明するものではなく、ロマンと情熱を抑制し淡々と一般読者向けに解説している。発表者も項目ごとに別で多数。多少単調さを感じるがこの種の書籍では止むをえない。むしろ回答にある最新の研究結果には驚かされる。京都大学の研究は元々自然観察的な霊長類の比較行動分析から始まったと理解しているが、それに加えて近年の遺伝子・化学技術の貢献は大きいと今更ながら感心。質問・回答の内容、細かさ(難解さも)が必ずしも統一されていないので、それらが何故どのようにして選択されたのか言及があると回答がより身近なものになったのでは。読者によって興味対象、予備知識が異なるはずなので、一気に最初から最後までまず読みとおすということではなく、まず自分が知りたいと思ったところから読んでみてもよいのではと思う。そこからさらに専門書籍に行くか、他の項目に興味を広げるかは読者次第でしょうか。