裏切りの日日 (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトル裏切りの日日 (集英社文庫)
発売日販売日未定
製作者逢坂 剛
販売元集英社
JANコード9784087491258
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

百舌シリーズの序章と言える物語。
「百舌の叫ぶ夜」で、倉木が津城を全面的に信用出来ない理由として
挙げた「ある事件」のことが書かれています。

なので、ちょっと若い津城が登場します。
でもやはり彼はこの時から一癖も二癖もある不気味さを醸し出してい
ます。

物語の軸になるのは、ほぼ同時に起こった二つの事件。
手際よく人質をとりビルを占拠した犯人が、身代金を現場に残したま
ま忽然と消えた事件と右翼の大物の射殺事件。
この二つの事件のつながりやそのカラクリは、その後の「百舌シリー
ズ」でもよくあるパターンの、冒頭の意味深なシーンから大体予測出
来ます。

ただその先はやはり「百舌シリーズ」の序章たる物語だけあって、混
沌としてきます。
本当の黒幕は? 誰が騙して誰が騙されているのか?
そして最大の謎、桂田は本当に悪徳警察官だったのか?
桂田と倉木はある点において似たような境遇ですが、もちろん二人は
全く違うタイプの警察官です。
その辺を読み比べるのもまた一興かと思われます。

「百舌シリーズ」のような派手さはないものの、なかなか読み応えの
ある作品でした。

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