アメリカが日本に「昭和憲法」を与えた真相 の感想
参照データ
タイトル | アメリカが日本に「昭和憲法」を与えた真相 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 日高 義樹 |
販売元 | PHP研究所 |
JANコード | 9784569813844 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 法律 » 憲法 |
購入者の感想
昨今、改憲議論が喧(かまびす)しいが、「今の憲法では、日本を取り巻く諸問題に柔軟に対応できず、国益を損なうことになるから、これを現状に即したものに改めよう。」という議論は、憲法改正の必要性という趣旨からすれば、実は本質を外れたものでしかない。現憲法の問題点は、「占領軍が英語で書いたものを翻訳しただけの押し付け憲法であり、その目的は、今後何十年にも亙って日本を占領下に置くという前提で、日本の国力を弱体化することであること」なのであり、だからこそ、サンフランシスコ講和条約で60年以上も前に独立を回復した以上、早急な憲法改正(正確には、現憲法破棄)により、日本人の手に成る憲法を作ることが必要なのである。この本質的な問題をきちんと指摘している著者の姿勢には賛意を表する。
ただ、著者がインタビューを行っているアメリカの関係者の中には、著者と違う考えの人や、故意によるものか否かは定かではないが、事実に反することを証言している人もあり、現憲法はどのように作られたのか、現憲法の問題点はどこにあるのか、という肝腎の主題が稀薄化していることは否めない。日本が改憲するべきか否かは、何もアメリカにお伺いを立てて決めるべきことではないのであるから、現憲法を論じる上で、アメリカ人へのインタビューをこんなに多く掲載するまでもない。さらに言うと、インタビュー以外でも、本来の主題から外れた記述が多いように思われる(善意に解せば、著者の関心の範囲はそれだけ広いということにもなるが)。
何はともあれ、本書にもある通り、アメリカの国力が衰退し、中国の膨張が拡大した現在は、現憲法が発布された70年近くも前はもとより、日本が主権を回復し、日米安全保障条約が結ばれた60年以上も前には予測も付かなかったほど国際情勢は劇的な変化を遂げた。日本は今こそ、独自の憲法を自らの手で作成し、「自国の防衛は自国で行う。」という確固たる気概を確立しなければならない。そのためにはまず、「現憲法は世界に誇る平和憲法。」「憲法第9条があるから日本は戦争を起こさずに済んでいる。」という、多くの人が今なお懐いている誤った幻想を取り除くための地道な啓蒙活動が必要である。これを疎かにした上で改憲の作業を無理に進めても、国民の多くが改憲の趣旨を理解できないまま改憲が行われるという危険に陥ることになる。
ただ、著者がインタビューを行っているアメリカの関係者の中には、著者と違う考えの人や、故意によるものか否かは定かではないが、事実に反することを証言している人もあり、現憲法はどのように作られたのか、現憲法の問題点はどこにあるのか、という肝腎の主題が稀薄化していることは否めない。日本が改憲するべきか否かは、何もアメリカにお伺いを立てて決めるべきことではないのであるから、現憲法を論じる上で、アメリカ人へのインタビューをこんなに多く掲載するまでもない。さらに言うと、インタビュー以外でも、本来の主題から外れた記述が多いように思われる(善意に解せば、著者の関心の範囲はそれだけ広いということにもなるが)。
何はともあれ、本書にもある通り、アメリカの国力が衰退し、中国の膨張が拡大した現在は、現憲法が発布された70年近くも前はもとより、日本が主権を回復し、日米安全保障条約が結ばれた60年以上も前には予測も付かなかったほど国際情勢は劇的な変化を遂げた。日本は今こそ、独自の憲法を自らの手で作成し、「自国の防衛は自国で行う。」という確固たる気概を確立しなければならない。そのためにはまず、「現憲法は世界に誇る平和憲法。」「憲法第9条があるから日本は戦争を起こさずに済んでいる。」という、多くの人が今なお懐いている誤った幻想を取り除くための地道な啓蒙活動が必要である。これを疎かにした上で改憲の作業を無理に進めても、国民の多くが改憲の趣旨を理解できないまま改憲が行われるという危険に陥ることになる。
フィリピンやハワイを植民地としたアメリカが明治維新により近代化を進め日清・日露戦争で勝利し国際的にも力を高めつつあった日本と戦う事になるのは必然たっだのでしょう。そして大東亜戦争に勝利し改正が難しい昭和憲法を押し付け、その元で動く特定の地域や団体の代表でしかない(国家観を持っていない)国会議員に独裁的な権力を持たせる事で、日本を弱体化させ覇権を高める事には成功しましたが、日本を守る義務を負い、日本は肝心な時に何もしようとはしないというデメリットが生じてしまいました。昭和憲法は日本にとってだけでなくアメリカにとってももはや重荷でしかないのです。
それでもアメリカ内部には真珠湾以来の日本の力を恐れ、憲法を改正し国家として自立する事を好ましく思っていないグループが存在します。また日本が国家として自立する為には核武装という選択肢を視野に入れる必要があり、その準備の為に中国・韓国・北朝鮮(場合によってはアメリカ)との軋轢は避ける事はできませんが、その困難を乗り越えない限り、憲法を改正しても無意味でしょうし自分達の手で国を守る事はできないと思います。
本の中でアメリカの要人と対談していますが、特にジョン・ガルブレイズとピーター・ドラッガーの話が面白かったです。
それでもアメリカ内部には真珠湾以来の日本の力を恐れ、憲法を改正し国家として自立する事を好ましく思っていないグループが存在します。また日本が国家として自立する為には核武装という選択肢を視野に入れる必要があり、その準備の為に中国・韓国・北朝鮮(場合によってはアメリカ)との軋轢は避ける事はできませんが、その困難を乗り越えない限り、憲法を改正しても無意味でしょうし自分達の手で国を守る事はできないと思います。
本の中でアメリカの要人と対談していますが、特にジョン・ガルブレイズとピーター・ドラッガーの話が面白かったです。