はじめての古事記 の感想

今年は古事記１３００年です。しかしあまり知っている人はいません。古事記が私たち日本の伝承の神話だということが、忘れられています。しかし、神話が昔話を産み、昔話が物語を生み出して来たのです。古事記という優れた神話を持っていることを、私たちは子ども達に伝え残していかねばなりません。
　今までは、そういう事に合う本が見当たりませんでした。この本は子どもの本と昔話の伝承とを研究してこられた、子どもの本研究所のお二人の手になる物です。古事記の原書に忠実に、しかし、分かりやすく再話されています。
　子どもにも読みやすく、大人が読んでも面白い。家族で楽しめるお話になっています。
終わりには参考図書も明記されているのが、親切です。
　表紙、挿絵のスズキコージさんの迫力ある絵も「コージ」ファンならずとも見入ってしまいます。
不思議な神話の世界が力強く描かれているのも、魅力です。読み聞かせにも最適です。