エンジェル・アイズ の感想

もともとウッド・ベースを抱えたアルバムアートという斬新な形で登場したニッキ・パロットですが、本アルバムでは、随所にそのベース奏者としての技を披露した作品に仕立てています。アドリブありランニングありで、ややまったりとした歌い方とともに面目躍如。また、歌伴のピアノがリリックに奏でていて心地よいジャズとなっています。
「You Make Me Feel So Young」「I Gotta Right To Sing The Blues」ではミディアムとスローでアドリブし、「I Told Ya, I Love Ya, Now Get Out」ミディアム・テンポでしっとりと歌いつつ、ベースとピアノが見事な掛け合いを見せます。次の「I’m Beginning To See The Light」は、歌とベースの掛け合い、いいです。
圧巻は、「You Don’t Know」。典型的なブルースベースではないのですが、彼女風に料理したブルースを演じます。こういうのは好きですね。さて、タイトル曲の「Angel Eyes」。バースをささやいた後、始まります。怪しげな雰囲気で歌います。ベースとピアノ、そして彼女の声が融合して、ゆったりと締めました。最近、値段を下げて再発のようですが、ニッキ・パロットのこれお買い得でしょう。

選曲良し必携の1枚ではないでしょうか・・・・ジャケットも良し