クラシック魔の遊戯あるいは標題音楽の現象学 (講談社選書メチエ) の感想

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参照データ

タイトルクラシック魔の遊戯あるいは標題音楽の現象学 (講談社選書メチエ)
発売日販売日未定
製作者許 光俊
販売元講談社
JANコード9784062585712
カテゴリエンターテイメント » 音楽 » 音楽理論・音楽論 » クラシック音楽

購入者の感想

看板に偽りあり。
まるで哲学書を思わせる大仰なタイトルだが、特に音盤評については過去に言及したものの焼き直しで、言っていることも一緒。
Amazonの内容紹介には「名盤を選び出すわけではありません。演奏者・指揮者の優劣をつけることも目指しません。」
と書いてあるのに、「ヤンソンスごとき指揮者」だの「ブロムシュテットは常に退屈極まりない演奏」だの思いっきり優劣評価であろう。
音盤についてではなく、曲についてのエッセーならまだ面白かったのだが、音盤評は過去にどこかで言及されているもの
がほとんどで評価軸、論旨にも目新しいものが無い。

クラシック「オタク」は自らの好む演奏や演奏家を他人が低く評価する、あるいは評価しないことに対して敏感であり、掲示板が炎上することも
しばしばである。しかし、許氏が登場したころはそうした思い込みの激しいオタクや「俺が良いと思うから良いんだ」という傲慢な某評論家と違って、文脈を重視する批評家だと思っていた。朝比奈の演奏を誰も「批評」しない時期に、少なくとも商業誌で唯一受容される文脈の中で批判的に言及していたのも氏だ。

賛否はともかく、氏の真摯な著作は『世界最高のクラシック(光文社新書)』で止まっていると見る。
いや、もうあれ以上のバリエーションは生まれないのだろう。
必然、あとは感想文、よくいえばエッセーを売るしかない。

氏は本を「出版すること」に興味の大半がいってしまったのだろうか。
「音を出すこと」以外に興味がなくなったと評したブーレーズのように・・・。

氏は私大教授で、本を売らなきゃ明日がどうなる身でもあるまい。仰々しいタイトルの粗製濫造
はいかがなものだろうか。

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