いまさら聞けないヴァイオリンの常識 の感想
参照データ
タイトル | いまさら聞けないヴァイオリンの常識 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 川合 左余子 |
販売元 | 音楽之友社 |
JANコード | 9784276144132 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » クラシック » 演奏家・指揮者・楽器 |
購入者の感想
学生オケでVnを始めて○十年、数をこなしてほどほどには弾けるけど基礎から見直す必要があるな〜と感じているアマチュア奏者です。
著者のHPを見て、「基礎というのはこれほど系統立てて積み重ねるものなんだ!!」といたく感動し、書籍化されるとあって、迷うことなく購入しました。
内容はタイトルから受ける印象とは少し異なり、メインは基礎構築の方法。「もっと上手くなるためのヴァイオリンの基礎」とか「絶対身に付けたいヴァイオリンの基礎」とか「ヴァイオリンの基礎構築」というようなタイトルが似合う内容ではないでしょうか。
基礎を習得しようとする時に沸く疑問、まず何をしたらいいのか?その技術を習得するためにどの教本のどの曲を使い、どのように練習すればいいのか?最低限何をすればいいのか?毎日の基礎練メニューはどうしたら?その答えが明確に示されています。
具体的な練習のための譜例が多く掲載されており、ベーシックな教本として使用することができます。
奏法に付随する身体の使い方のコツについて的確でわかりやすい表現で書かれており、また、そのための訓練方法も複数示されていて、外見的な動きを表す言葉やイラスト(写真)・動画でさえも伝わりにくい内側からの身体の使い方(どこに意識を置くか、動きの方向などなど)を知ることができます。多くの人の課題である右手左手の脱力についても、その具体的なアプローチ法がしっかりと記載されています。
イラストは全て正確な描写で大変有用。秀逸なのは、鏡に映したアングル・自分から見たアングルで描かれた左手のイラスト(ポジションチェンジの章)!!自習者は指の形や手首・肘の位置など、自分で研究することができます。
著者HP・ブログからリンクされている生徒さんの動画(youtube)も大変参考になりますので、あわせて見る事を勧めます。
著者のHPを見て、「基礎というのはこれほど系統立てて積み重ねるものなんだ!!」といたく感動し、書籍化されるとあって、迷うことなく購入しました。
内容はタイトルから受ける印象とは少し異なり、メインは基礎構築の方法。「もっと上手くなるためのヴァイオリンの基礎」とか「絶対身に付けたいヴァイオリンの基礎」とか「ヴァイオリンの基礎構築」というようなタイトルが似合う内容ではないでしょうか。
基礎を習得しようとする時に沸く疑問、まず何をしたらいいのか?その技術を習得するためにどの教本のどの曲を使い、どのように練習すればいいのか?最低限何をすればいいのか?毎日の基礎練メニューはどうしたら?その答えが明確に示されています。
具体的な練習のための譜例が多く掲載されており、ベーシックな教本として使用することができます。
奏法に付随する身体の使い方のコツについて的確でわかりやすい表現で書かれており、また、そのための訓練方法も複数示されていて、外見的な動きを表す言葉やイラスト(写真)・動画でさえも伝わりにくい内側からの身体の使い方(どこに意識を置くか、動きの方向などなど)を知ることができます。多くの人の課題である右手左手の脱力についても、その具体的なアプローチ法がしっかりと記載されています。
イラストは全て正確な描写で大変有用。秀逸なのは、鏡に映したアングル・自分から見たアングルで描かれた左手のイラスト(ポジションチェンジの章)!!自習者は指の形や手首・肘の位置など、自分で研究することができます。
著者HP・ブログからリンクされている生徒さんの動画(youtube)も大変参考になりますので、あわせて見る事を勧めます。
著者のブログ「音に心を」を見て、内容がとても的確なのに感じ入って購入しました。いまざっと読み終えましたが、この本、スゴイです。
どうすごいか。楽器の教本はだいたいの場合、構えや習得すべき技術に対し「こういう風に構えて下さい」「こういう練習をしてください」と言う書き方になっています。もう少し気の利いた教本は「こういうことに注意しましょう」まで書いてあります。しかし、詰まった時のヒントまで書いてある教本は少なく、よくある詰まるパターンを網羅して予防まで心がけてある教本は基本的に皆無です。
この教本は違います。何しろ楽器を弾く以前の話として、爪を切れとかロングヘアをまとめろとかイヤリングは右側だけにしろとか、大変細やかな話から始まっています。以下、楽器の置き方やコマの調整、弦の張り方、楽器の管理など大変実践的な話が続きます。そして本編。姿勢、弓の持ち方、左手の形など、きわめて丁寧に「正しいパターン」「よくあるダメパターン」「回避の仕方」「矯正のための練習パターン」が示されます。以下、ポジション移動・音階練習・ヴィブラート・ボウイング・移弦など中級に差し掛かった人たちが行き詰まりを感じる原因になりやすい事柄について、明快でわかりやすい説明と詳細な練習パターンが示されています。その後「オーケストラの弓テクニック」としてデタシェ・マルトレ・トレモロ・ソティエ・サルタート(スピッカート)・ポルタート・リコシェを使う典型的な部分が各種のクラシック曲から示され、使うべき弓の部位やサウンディングポイントまで示されています。最後は毎日の基礎練習パターンが示されています。
著者は自身が基礎構築に苦労し、またヴァイオリンを教えることの面白さと責任の大きさを強く感じている人物とのことですが、まさにそういう感じで、著者の苦労の経験と教えた経験、そして様々指導を工夫する中で得た堅実で実効性のあるノウハウが凝縮されているように見えます。
どうすごいか。楽器の教本はだいたいの場合、構えや習得すべき技術に対し「こういう風に構えて下さい」「こういう練習をしてください」と言う書き方になっています。もう少し気の利いた教本は「こういうことに注意しましょう」まで書いてあります。しかし、詰まった時のヒントまで書いてある教本は少なく、よくある詰まるパターンを網羅して予防まで心がけてある教本は基本的に皆無です。
この教本は違います。何しろ楽器を弾く以前の話として、爪を切れとかロングヘアをまとめろとかイヤリングは右側だけにしろとか、大変細やかな話から始まっています。以下、楽器の置き方やコマの調整、弦の張り方、楽器の管理など大変実践的な話が続きます。そして本編。姿勢、弓の持ち方、左手の形など、きわめて丁寧に「正しいパターン」「よくあるダメパターン」「回避の仕方」「矯正のための練習パターン」が示されます。以下、ポジション移動・音階練習・ヴィブラート・ボウイング・移弦など中級に差し掛かった人たちが行き詰まりを感じる原因になりやすい事柄について、明快でわかりやすい説明と詳細な練習パターンが示されています。その後「オーケストラの弓テクニック」としてデタシェ・マルトレ・トレモロ・ソティエ・サルタート(スピッカート)・ポルタート・リコシェを使う典型的な部分が各種のクラシック曲から示され、使うべき弓の部位やサウンディングポイントまで示されています。最後は毎日の基礎練習パターンが示されています。
著者は自身が基礎構築に苦労し、またヴァイオリンを教えることの面白さと責任の大きさを強く感じている人物とのことですが、まさにそういう感じで、著者の苦労の経験と教えた経験、そして様々指導を工夫する中で得た堅実で実効性のあるノウハウが凝縮されているように見えます。