アクタージュ act-age 9 (ジャンプコミックスDIGITAL) の感想

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参照データ

タイトルアクタージュ act-age 9 (ジャンプコミックスDIGITAL)
発売日2019-12-04
製作者マツキタツヤ
販売元集英社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

芸術をテーマにした漫画は難しいと思います。漫画というものは音も動きもないから。
例えば「天才小説家」の話だったり「天才画家」の話だったり…
それらは漫画の絵で表現するのが非常に難しいので、だいたいの作品はモブキャラが言葉で誉めて表現
しています。主人公の書いた小説を読んだモブキャラがガクガク震えだして「て、天才だぁ~」って感じで。

もちろん「演劇の才能」を漫画作品で表現するのも至難の業だと思われます。
「ガラスの仮面」ではそれが巧みになされていたので名作と呼ばれるのでしょう。

この作品は画力もだが、天才を表現する力が群を抜いている。
今回のテーマは「怒り」。これまでの人生経験をもとに演技をする景からすると
思い出そうとしても怒った経験がなく、演技の伸びは行き詰まるが…

怒りと悲しみは似ていることに気が付き、人生最大の悲しみ、母親の死。
そこから手繰り寄せられた、ある人物に対するどす黒い憎悪。
その感情に行き着いた瞬間の景の姿は、漫画を読んでいる読者でしかないのにも関わらず、
見た瞬間ゾクリとさせられる雰囲気というか、圧のようなものを発している。

その前のシーンに、「普通に優秀」な百城の「普通に良い感じの」怒りの演技を見ているため
景の「異常で異質な」、「演技のような何か」を対比として際立たせている。

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