「日本国紀」の天皇論 (産経セレクト S 16) の感想

万世一系の考え方は、日本の主柱のようなもの。
史実かどうかはあまり関係なく、
例え王朝交替説をとったとしても、
既に千数百年に及ぶ悠久の歴史がある。
「王朝交替説を肯定しているのに、
万世一系の大切さを説くのは矛盾がある」
という上っ面でしか、物が見えないのは滑稽で憐れである。
大事なのは上っ面ではなく、以下のような”本質”だ。

日本は、世界１８０か国の中、
建国の歴史が最も古い国とギネスにも登録されている。
万世一系の考え方は、「和を以て貴しとなす」という、日本のあるべき姿、
苛烈な争い・過酷な競争を避けるという意味もあるのでしょう。

日本は老舗が多い事でも知られる。
創業２００年以上の老舗の数は世界一。
３０００と言う数は、2位のドイツ８００の４倍近い。
これも「万世一系」の考え方を大事にしてきた証の一つでしょう。

戦後の教育制度の影響で日本も過酷な競争社会になりつつあります。
それでもまだ世界の中では、マシな方だろうと思います。
競争社会をこれ以上、一段と進めるのか、それとも・・・。

「女系天皇」容認に賛成の人（日本をぶっ潰そうという確信犯は除く）は、
マルクス史学や自虐史学ではない、歴史を学び、そのうえで考えて欲しい。
「建国の歴史が世界で最も古い国」の「悠久の歴史」を、
ここ最近数十年の価値観で、終わらせることの是非を。