トニカクカワイイ(8) (少年サンデーコミックス) の感想
参照データ
タイトル | トニカクカワイイ(8) (少年サンデーコミックス) |
発売日 | 2019-10-18 |
製作者 | 畑健二郎 |
販売元 | 小学館 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック |
購入者の感想
単行本の帯に100万部突破とあった。前巻のときは確か90万部だったから順調に版を重ねているのだろう。この手のイチャラブ漫画は昨今山のようにあるわけで、そんな中で作者の女の子作画は正直それ程秀でている訳ではないと思うのだけどそれでもこのようにきちんと世間のニーズを獲得しているのである。
イチャラブ漫画はSNSでバズって話題になるのが多い気がするが、こういう作品を単行本で纏めて読むと得てして飽きやすい。理由は色々挙げられるがSNSの限られたスペースで登場人物の関係のオチが付いてしまうからじゃないだろうか。その場で尊いねと消費されて終わるだけの代物でしかないように思える。
この漫画はそういう作品とは一線を画している気がする。この巻は、温泉に一緒に入浴するのがメインだけど前振りから長々と時間を掛けてそれに挑むナサと司それぞれの心情を描いてくれる。前述のような漫画では出来ない表現だろう。
それからナサが事前に読むテンプレ的なラブコメ漫画が劇中作として描かれるけどこれは実は作者がハードルを上げているんだよね。要するに「これから描くことはこういう風に逃げを打ちません」っていうのと同じだから。それでちゃんとそれを超えてみせるっていう。要所要所の演出も含め、中堅作家ならではの妙技とでもいうものを見せてくれる気がする。今回もイチャイチャしますよーみたいな感じでしか宣伝されていない気がするけど、この辺の作劇の巧みさが視覚的な印象以上の可愛さをもたらしているんじゃないですかね。
イチャラブ漫画はSNSでバズって話題になるのが多い気がするが、こういう作品を単行本で纏めて読むと得てして飽きやすい。理由は色々挙げられるがSNSの限られたスペースで登場人物の関係のオチが付いてしまうからじゃないだろうか。その場で尊いねと消費されて終わるだけの代物でしかないように思える。
この漫画はそういう作品とは一線を画している気がする。この巻は、温泉に一緒に入浴するのがメインだけど前振りから長々と時間を掛けてそれに挑むナサと司それぞれの心情を描いてくれる。前述のような漫画では出来ない表現だろう。
それからナサが事前に読むテンプレ的なラブコメ漫画が劇中作として描かれるけどこれは実は作者がハードルを上げているんだよね。要するに「これから描くことはこういう風に逃げを打ちません」っていうのと同じだから。それでちゃんとそれを超えてみせるっていう。要所要所の演出も含め、中堅作家ならではの妙技とでもいうものを見せてくれる気がする。今回もイチャイチャしますよーみたいな感じでしか宣伝されていない気がするけど、この辺の作劇の巧みさが視覚的な印象以上の可愛さをもたらしているんじゃないですかね。