SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックスDIGITAL) の感想

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参照データ

タイトルSPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)
発売日2019-10-04
製作者遠藤達哉
販売元集英社
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

 これって一番凄いのはアーニャだと思うんですよね。彼女のお陰でこの作品が成り立ってる。それほどの存在です。

 夫婦がスパイ同士だった。しかもそれをお互い知らない。
 こういう設定の映画やお話というのはある種使い古されているというと言い方が悪いですが、まぁ、よくある設定です。シリアスにしても少年漫画では耐えられないのでコメディにしたのでしょうが、それもまぁよくあるパターン。最初読んだ際は、ありがちな奴か…って読んでましたが、娘(養子:アーニャ)が出てきてから、んん?!と思わせられた。

 アーニャが超能力者で心が読める、という突飛な設定を、旧共産主義が跋扈しているであろう世界観にぶち込んできたということ自体にも驚きましたが、問題はそこじゃない。問題は、このアーニャをぶち込むことで、ありきたりなよくある設定が、全く新しいお話になるということです。

 こういう夫婦がスパイ者のお話で子供を出そうとするとどうしても楽しめなくなってしまいます。何故なら、父親は騙してる(スパイ)、母親も騙してる(殺し屋)となると、その子供はどうしても「騙されてる」事になってしまうわけです。それが養子であれ実子であれ、「嘘つき」の家庭の1番の被害者になってしまう。どんなに面白い話であれ、どうしてもこの子可哀想だよね…となってしまうわけです。だから他のお話や映画では、余り子供は出てきません。扱いきれず、つまらなくなってしまうからです。

 ところが、このお話は子供(役)を超能力者(心が読める)にする事で、一番下の一番の被害者から、一番上の立場の俯瞰者に押し上げたのです。こうする事で、仕事のために、偽りの父親と母親を演じている偽りの夫婦…の心を読んで楽しんでる娘、が出来上がります。
 この娘はある人達の立場に似ています。そう、我々読者の立場に非常に似ているのです。このような立場にする事で、可哀想な娘の存在を、とても強い我々のような存在にしました。このアーニャがいる事で、ある種男女のいざこざ物しか出来なかった夫婦のドタバタ騙し合いコメディを、笑いあり涙ありの家族の絆の物語にガラリと変えることができたのです。

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