ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 の感想
参照データ
タイトル | ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 |
発売日 | 2007-11-07 |
アーティスト | ルービンシュタイン(アルトゥール) シェリング(ヘンリク) |
販売元 | BMG JAPAN |
JANコード | 4988017653401 |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » クラシック » 室内楽・器楽曲 |
購入者の感想
第1番「雨の歌」、第2番、第3番と続くが、シェリングのバイオリンは大バイオリニストに往々にしてありがちな「これ見よがし」のケレンがなく、素朴で美しい音色を聞かせるのが、ブラームスの音楽そのものの美しさを遺憾なく発揮している。ルービンシュタインはヴィルトゥオーゾとしてショパンをたくさん弾いているが、第1番の「雨の歌」の、「天の露」がきらきら天空からこぼれ落ちてくるかのごとき真珠のようなタッチがあまりにも美しくて、第3番の重厚で分厚い強固なピアノと同一人物が弾いているとは思えないほどだ。ブラームスは第1番の前に数曲バイオリン・ソナタを書いたが、すべて破棄したと伝えられている。つまり現存する3曲は、ブラームス自身がふるいにかけた珠玉の3曲ということになる。毎日聞いても飽きない。この濁った嫌な世の中でも、聞くたびに心洗われ、すがすがしい息吹を与えてもらえる。多感な年頃の青少年にぜひ聞かせたい名曲の名盤である。