新装版 逃亡 (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | 新装版 逃亡 (文春文庫) |
発売日 | 2010-09-03 |
製作者 | 吉村 昭 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167169480 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
購入後数年読まずに置いておいたもので本棚を整理していて出てきたのでパラパラを頁をめくったところ、すっかりのめり込んで読み始めてしまいました。なぜ、購入してすぐに読まなかったのか不思議なくらい読み始めると次が知りたくなってあっという間に読み終わりました。
主人公の行動力と人を信じたり裏切ったりを繰り返すとても人間らしく若さも感じました。そして、戦後もずっとこの逃亡を隠していて他人に話して初めて心の傷が少し癒えたのかと思うと、戦争での心の傷を抱えた方がそれを誰にも伝えず自分だけの内に秘めたままどれ程の方々がこの世を去っていったのかと考えてしまいました。誰にも言えないというのは辛すぎます。
主人公の行動力と人を信じたり裏切ったりを繰り返すとても人間らしく若さも感じました。そして、戦後もずっとこの逃亡を隠していて他人に話して初めて心の傷が少し癒えたのかと思うと、戦争での心の傷を抱えた方がそれを誰にも伝えず自分だけの内に秘めたままどれ程の方々がこの世を去っていったのかと考えてしまいました。誰にも言えないというのは辛すぎます。