カンニング・モンキー/天中拳 [Blu-ray] の感想

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ネットで注文、ファミマで払い、ポストに到着～♪(某すけべ屋の昔のCMパクリ〈笑〉)
しかも、嵩山少林寺で実演の本物DVD。という恵まれた現代と違って、三十六房を見ても、在家で
入門できるのは、どうも名門や豪商の子弟だったような、そんな時代功夫を習得するのは大変だったろう。
師匠リー・チンマン氏の弟子のディーン・セキ氏が言っていたが「工夫して組み合わせて」という
この工夫が「功夫」という事らしいと。初期功夫映画ブームの時、解説していたのを記憶している。
日本では未だに、セックス(姦婦、夫？)という意味の「カン」を使っている者がいるが。
私も、何度も出しているように、少林拳の拳法書を分解させてしまった経験がある者として
この作品は、身につまされる。現在は青木嘉教氏の「少林拳戦闘理論」という立派なソフトカバーの
写真入りの物を所蔵しているが。本当に当時の製本は悪かった。しかし、七星拳の時にも書いたが
あの目の端が切れ上がった・小太りの人物の図は独特の味わいがあった。しかし、紙は今の嵩高紙と
違って悪かった、すぐに破れる。20世紀後半でも、この為体だったのだから、物語の時代はどんな
ものだったか、想像できる。

さて、ディーン・セキ氏の投げた紙に「無影脚」とあったが。松田隆智氏の「中国武術」には
『目にも止まらぬ速い蹴り』と出ている。しかし、この図を見る限り、高さを変えて行う横蹴りか
回し蹴りかのようだ。
今回は女性陣も多彩で、おてんば娘のロン・ジェンエールさんも、鞭の達人の妹のキム・チンランさんも
南派拳の使い手。今回、珍しく善玉か？と思わせたジェームス・ティエン氏も、意外などんでん返し。
と演出も多彩。
本来、達人の成龍氏が、ヘタなド素人を演じて、流石の演技力だと実感する。
また、けちけち小出しする動きの中には、以前入手した八段錦や、六合拳の物もあり
親しみを感じた。
最後は時間の関係か、辻褄を合わせのご都合主義(初めてあった悪党の名を知っている)も
見られるが、コメディとして見ても楽しめる。必見。