無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ) の感想

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参照データ

タイトル無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
発売日2014-11-23
製作者フジカワ ユカ
販売元KADOKAWA
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

原作の良さを削ってしまった作品。

勿体ない。非常に勿体ない漫画化となってしまいました。

物語としてはよくある転生もの。現代で34歳までニートとして過ごした屑みたいな男が、家を追い出され、トラックに轢かれ、剣と魔法の世界に転生し、俺強えええしながら生きていくお話。
ここまで聞くとよくある、本当によくある、なろう小説の典型ものだと思います。しかしたった一つ加えさせてもらうなら、このなろう小説のテンプレートの潮流ができたのは、この作品の後だ、ということです。この作品が面白すぎたから、後に続く人達がこぞってこの設定を真似しだした、ということなのです。
この原作小説の素晴らしい所は、なろうのテンプレートともなった設定…ではなく(勿論、それも素晴らしいですが)、主人公の心の成長、心理描写を丁寧に描いているという所です。34歳までニートをしていたのがクズなのは間違いないでしょうが、社会問題ともなっている高齢ニートは実社会にも確かに存在しています。そんなクズな彼らだって心の底では後悔しているし、生まれ変わってやり直せるならやり直したい、そう思ってるはず。これはそういう人達に着目し、本当に転生したらどうなるかを描いている作品だと思います。
生まれ変わった主人公は、自分がクズだったことを反省し、今度こそ「異世界」で「本気」で生きていこう、と決意します。しかし人間決意しただけでは性根を完全に治すことは出来ず、所々クズさが出てきてしまいます。それでも異世界の人達からすらも学び、ちゃんと成長していく物語なのです。しかしクズな部分があるからこそ、他の人のダメなところも許すことができて、主人公の周りには人が集まってゆくのです。そもそもクズだクズだと言っていますが、人間とはこのように心の弱いものではないのか、という事です。転生したら完璧超人にいきなりなるような事はなく、転生は転生。心の成長とは別の問題ではないのでしょうか。この作品は人間の弱さや愚かさを隠し立てなく、赤裸々に表現しています。だからこそ、そこからの成長がカタルシスであり、美しく思えるのです。

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