童夢 (アクションコミックス) の感想

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参照データ

タイトル童夢 (アクションコミックス)
発売日販売日未定
製作者大友 克洋
販売元双葉社
JANコード9784575930320
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

子供って……すごい!子供って……怖い! と感じました。
呆けた老人の童心、空中戦を見つめる団地中の子供達の目、ヨっちゃんの力、ブランコから老人に無言の圧をかけるエッちゃん、そして最後、老人を取り囲む子供達……。
それを大人たちは知りません。気付きません。
男の子の「ブランコの柱折れちゃったよー」の言葉に、井戸端会議中のママは聞いているやらいないやらで「そんなもの折っちゃ駄目ですよ」。

気づく大人(ロン毛刑事など)は、その怖さを知るも周囲にうまくは話せません。これがすごくもどかしいの。

そして作中誰もが老人をただの呆け老人として認識しているなか、エッちゃんが始めから老人を当然のように子供として接して話したり会話するのも印象的でした。
私にとってこの時点からエッちゃんは、「子供」というものは、本作を読む上で特別な存在なのでした。

団地特有の湿った感じ、じめっとした空気がたまりません。登場人物たちはThe・日本人!顔なのに、どこか異世界・異空間のようです。
そこに起こる超上現象。でも、閉鎖的だから、この事件も、埋もれ、いつのまにか忘れられていくのかも?
こんな団地がどこかにあったのかもしれない。本当に。
私たち"大人"の気付かないところで……。

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