(171)金のなる人: お金をどんどん働かせ資産を増やす生き方 (ポプラ新書) の感想

本書はお金についての著者自身の体験や価値観を踏まえた、お金を増やす人の「思考法」について書かれている。

「まず、あなたにとって“幸せな人生”に必要な予算を考えてみるべきだ」、「具体的にお金を稼ぎたい、資産を増やしたい、将来が心配、など、どうこう考えるのはそれをしてからだ」という主張から始まり、稼ぎ方ではなく、「稼ぐために必要な考え方」、「お金の使い方、付き合い方」、「投資について」、「お金の潮流について」と著者の考え方がまとめられている。

著者自身、「子供の頃から、一度もお金を借りたことがない。家を買うときも、自分で会社を起こすときも、借金はしなかった。」と言っており（お金があるというよりはお金を借りている状態が気持ち悪いとのこと）、一般人とは懐状況が違うのは確かだが、本書で取り上げているこの「思考法」や「お金の使い方」自体は面白い。

「あなたが“お金持ちになりたい”と思っていて、職業がサラリーマンなら、“今すぐサラリーマンをやめなさい”とアドバイスする」と言っている。本質としてはリスクを取らない人は、大きなお金を稼ぐことができない、ということだが、このようなアドバイスをそのとおりと思うか、そんなこと無理と思うかで、本書は読んで面白い、役立つという方と、まったく役に立たない、という方に評価がわかれるだろう。