ディーリアス:管弦楽曲集 の感想
参照データ
タイトル | ディーリアス:管弦楽曲集 |
発売日 | 2005-03-02 |
アーティスト | バルビローリ(ジョン) |
販売元 | ワーナーミュージック・ジャパン |
JANコード | 4943674183289 |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » クラシック » 交響曲・管弦楽曲・協奏曲 |
購入者の感想
「しみじみとした哀しみ」(「悲しみ」とはちょっと違って)を味合わせてくれる音楽。正直に告白しますが、20代、LPでこの演奏をいくつか収録したものを聴いたとき(30年以上前)は、「春初めてのカッコウを聴いて」がちょっといい曲だと思っただけで、そんなに感動はしなかったし、なんか盛り上がらないなと思った。いま聴き返して、こんなに素晴らしい世界だったのかと感動。大げさでもなければ惜し告げがましくもないんだけど、決して狭いものじゃなくて、心の奥の方に奥の方に響いてくるような曲ばかり。いろいろな演奏があるけれども、私はやはりこのバルビローリのが一番切なく聞こえる。正直、他のもっといい録音や、オーケストラもうまい演奏もあるのかもしれないけど、なぜか他のいくつかを聴くと単なるBGMみたいに聴こえちゃうときがある。このバルビローリの指揮が一番ディーリアスの哀しみや、押しつけがましくない喜びを伝えてくれると思うので是非お勧めしたい。そして、ゴスペルやブルースの精神を、クラシック音楽がここまで昇華して表現してみせた曲はそんなにないんじゃないかと思わせる曲集「アパラチア」は、このディーリアスにしか書けなかった局と思う。それは黒人音楽とは全く違う表現なのにどこかその哀しみにおいてつながっている。