武器を磨け 弱者の戦略教科書『キングダム』 (SB新書) の感想

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参照データ

タイトル武器を磨け 弱者の戦略教科書『キングダム』 (SB新書)
発売日販売日未定
製作者佐藤 優 著
販売元SBクリエイティブ
JANコード9784797392937
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 人生論

購入者の感想

キングダムが大好きで佐藤さんの本も何度か読んだことがあり、このコラボは面白いと思い読んだのですが正直ハズレでした。

過酷な現代社会を生き抜くためにキングダムを参考にして処世術を説いていく、というスタイルの本ですが、「本当の友達は5人いれば充分」、「仕返しをしても相手と同じ土俵に立つだけで無意味」、「地味だが嘘をつかず、細かい仕事でも手を抜かず、人を見る目を持っているのはとても大事なこと」、と言った割と普通のことを自分のインテリジェンスの世界の経験をキングダムに掛けて読んでいるだけです。

佐藤さんはインテリジェンスの世界を長年渡り歩いてきて一度は逮捕されるも、その後見事に言論の世界で復活した人で、一言で言えば海千山千の人物なのです。読者はそんな人が処世術を説いているのだからと言ってつい盲信してしまいがちですが、私は「冷静な目で読みましょう」と言いたくなります。タイトルにも書きましたが「ギブアンドテイクは大切でキブアンドギブくらいがちょうどいい」みたいな普通のことを、小難しい本の引用や確認しようのない諜報の世界の話を持ち出して装飾して説いているだけです。

復讐は負のスパイラルが続き無意味であると書いていますが所詮キレイごとなんです。社会では舐められたらやっていけなく、ある程度法に触れない範囲でやり返さなくてはいけない時があると私は思います。またJICA元総裁の例を出し「不条理な上司は必ずどこかでつまずくもの」と書いていますが、中小どころか大企業にも不条理でロクでもない人間がそれなりのポジションに結構いたりします。

佐藤さんは某巨大宗教組織を持ち上げたり、今回の大人気漫画『キングダム』とコラボしたりと最近は生き残ることに必死な感が伝わってきます。次は『ONE PIECE』のコラボ本を狙っているのではないでしょうか。

キングダムを読んでいたら自然と熱くなるものだと思うのですが、この本からは全然キングダムに対する情熱が伝わってこず、ただ名シーンを現実の処世術に当てはめているだけな気がします。少しでもいいから「この場面で胸が熱くなった」といった個人的なキングダム体験を聞かせてほしかったです。

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