Romantique の感想

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まずは、演奏の中身とは関係ない情報から。ガランチャは、11年9月第1子を14年1月第2子を出産している。このRomantiqeの録音は、12年3月。次回のMEDITATIONは13年10月録音。
私は、この日付けを見て驚愕した。2枚のCD録音は、第1子出産後の録音で、しかもMEDITATIONに至っては安定期であっただろうが、身重の身体での録音なのだ。
しかし、演奏の中身はそんな外的環境を一切感じさせない安定感抜群の歌唱力を誇っている。デビュー時から彼女の声に惚れぬいている私は、ソロからオペラ全曲盤をすべて所有（大した枚数ではない）しているが、私生活超多忙時期の録音とは一切聞き手に感じさせない落ち着いた雰囲気で、こぼれんばかりの華のある歌を披露している。
15年からは、歌劇場での活躍が期待される。ＢＳで聞いたメトの「カルメン」「シンデレラ」は未だに私には忘れられない演奏である。私生活と演奏生活がどれほど大変かは、素人の私でも想像がつく。しかしこのガランチャの歌唱は世界でただ1人しかないものだ。オリンピックの金メダリストと同じである。今年38歳。オペラ歌手として最高の年齢の時期。私生活を大事にする事は勿論だが、世界の多くのファンのため歌劇場で輝いてくれる事を切に願って止まない。