【合本版】Dクラッカーズ 全10巻 (富士見ファンタジア文庫) の感想
参照データ
タイトル | 【合本版】Dクラッカーズ 全10巻 (富士見ファンタジア文庫) |
発売日 | 2014-11-28 |
製作者 | あざの 耕平 |
販売元 | KADOKAWA |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » ライトノベル |
購入者の感想
「カプセル」という名のドラッグがはびこる街が舞台。「カプセル」服用者の一部にだけ「悪魔」を使役する能力が発現し、彼ら発現者は「オーナー(悪魔持ち)」と呼ばれる。
アメリカから数年ぶりに帰国したヒロインが、幼じみである主人公が「カプセル」をめぐる抗争にからんでいることを知り、調査にのり出すうちに事件に巻き込まれていく、という筋立て。
本商品は本編が7巻、短編集2巻、本編の後日談1巻の計10巻セットです。2000年から2004年まで〈富士見ミステリー文庫〉(現在は廃刊)で刊行されたシリーズを、〈富士見ファンタジア文庫〉で復刊したもので、そのさいの加筆もあるといいます。
『東京レイヴンズ』を読んで作者の過去作品に興味を持ち、初期の作品である本シリーズを読みはじめました。視点の入れ替わりが激しい群像劇、過去の回想を使った伏線のはり方、迫力のあるアクションシーンなどは『東京レイヴンズ』を彷彿とさせます。
とくにアクションシーンの構築力は本シリーズの時代からすぐれており、読み応えがありました。脇キャラも敵キャラも魅力的。第1巻の冒頭もダークな雰囲気でかなり引き込まれました。
ただ、もともと短編デビュー作として執筆した作品を、〈富士見ミステリー文庫〉というレーベルのために長編にしたためか、第1巻では “ミステリー” 要素に縛られているような印象を受けました。登場人物に事件を推理させているのですが、その過程がかなり強引なのです。
ラノベにしては心情や情景の描写がかなり長く、主要人物だけでなく脇役にいたるまで描写が丁寧すぎるため、冗長に感じるところもあります。全編をとおして作者が書きたいことをすべて書いているようで、初期の時代の作品ゆえに引き算ができていなかったのでしょう。
くわえて登場人物の目的と行動がシリーズの前半と後半でズレているところがあると思いました。
アメリカから数年ぶりに帰国したヒロインが、幼じみである主人公が「カプセル」をめぐる抗争にからんでいることを知り、調査にのり出すうちに事件に巻き込まれていく、という筋立て。
本商品は本編が7巻、短編集2巻、本編の後日談1巻の計10巻セットです。2000年から2004年まで〈富士見ミステリー文庫〉(現在は廃刊)で刊行されたシリーズを、〈富士見ファンタジア文庫〉で復刊したもので、そのさいの加筆もあるといいます。
『東京レイヴンズ』を読んで作者の過去作品に興味を持ち、初期の作品である本シリーズを読みはじめました。視点の入れ替わりが激しい群像劇、過去の回想を使った伏線のはり方、迫力のあるアクションシーンなどは『東京レイヴンズ』を彷彿とさせます。
とくにアクションシーンの構築力は本シリーズの時代からすぐれており、読み応えがありました。脇キャラも敵キャラも魅力的。第1巻の冒頭もダークな雰囲気でかなり引き込まれました。
ただ、もともと短編デビュー作として執筆した作品を、〈富士見ミステリー文庫〉というレーベルのために長編にしたためか、第1巻では “ミステリー” 要素に縛られているような印象を受けました。登場人物に事件を推理させているのですが、その過程がかなり強引なのです。
ラノベにしては心情や情景の描写がかなり長く、主要人物だけでなく脇役にいたるまで描写が丁寧すぎるため、冗長に感じるところもあります。全編をとおして作者が書きたいことをすべて書いているようで、初期の時代の作品ゆえに引き算ができていなかったのでしょう。
くわえて登場人物の目的と行動がシリーズの前半と後半でズレているところがあると思いました。