「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | 「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 (文春文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 「少年A」の父母 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167656096 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
この手記をどう読むかは、いろいろな考えがあるだろうけれど、少なくとも当事者によって書かれていることに意味があると思う。
どこまでが事実であるのか、あるいは事実のうちどれだけの部分が記されたのかは、判断し難いところではあるけれど、加害者の親からは、このように見えていたということだろう。
個人的には一読したときに強烈な違和感が残った。それが何なのかは、はっきりしている。両親がこの手記に記していながら、その重大さに気づいておらず、さらりと触れただけの事項があるからだ。このため、この両親による子育ては、手記からは「普通の子育て」に見えてしまう人もあるだろう。
「普通の子育て」ではないことを示す記述があるにもかかわらす、そのことの重大性には言及されず、それについての後悔の念は全く述べられていない。全てが親の責任ではないにしろ、気づいてほしい大切なことがあり、なんとも言えないもどかしさを感じる。
評論家の独善的で無責任な評論を読むよりも、不十分なものであっても、こういった当事者による手記を読むほうが、問題の所在がどこにあるのかよく理解できるのではないだろうか。
どこまでが事実であるのか、あるいは事実のうちどれだけの部分が記されたのかは、判断し難いところではあるけれど、加害者の親からは、このように見えていたということだろう。
個人的には一読したときに強烈な違和感が残った。それが何なのかは、はっきりしている。両親がこの手記に記していながら、その重大さに気づいておらず、さらりと触れただけの事項があるからだ。このため、この両親による子育ては、手記からは「普通の子育て」に見えてしまう人もあるだろう。
「普通の子育て」ではないことを示す記述があるにもかかわらす、そのことの重大性には言及されず、それについての後悔の念は全く述べられていない。全てが親の責任ではないにしろ、気づいてほしい大切なことがあり、なんとも言えないもどかしさを感じる。
評論家の独善的で無責任な評論を読むよりも、不十分なものであっても、こういった当事者による手記を読むほうが、問題の所在がどこにあるのかよく理解できるのではないだろうか。