The Art of the Lord of the Rings (60th Anniv Slipcase) の感想

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「指輪物語」の作者J.R.Rトールキンが残したと言う創作ノート、下書き類をまとめた本です。26cmX26cm、厚さ23mm程のハードカバー、2015年の出版で文は全て英語です。

手元にある1995年ごろに出版されたペーパーバック版の「J.R.R.TOLKIEN Artist & Illustrator」は、トールキンの生涯に渡るイラストワーク集でしたが、同じ編集・著作者によるこの本は、書名からも分かるように「指輪物語」のみに関するもので、表紙には「王の帰還」と「二つの塔」のイラストを流用し、本文中のイラストや下書き類は全てカラー印刷です。(多くは黄ばんだ用紙の質感が分かるだけですが・・・)

全体として、有名作のシーンも多かった前著と同じ図版もありますが、殆どが地図のラフスケッチの様な落ち穂拾い的な物が多く「ファンだったら捨て難い資料集」の感触が濃厚な内容です。また、どちらかと言うとイラスト類より英文がメインなので、内容を全て理解するためにはそれなりの英語理解力が必要になります。

英語もスラスラの、年期の入ったトールキンファン！と自認する方にはお勧めできます。

雑誌WIREDのネットメディアであるwired.jpの記事『発見された「中つ国の建国スケッチ」と、トールキンの執念』に、この本の内容が「180以上のスケッチ、図、地図、碑文、彼が発明したアルファベットなどが含まれている。すべては『指輪物語』に関連するもので、初めて世に出るものも100点近くある」と紹介されています。

記事の詳細は以下のURLでどうぞ。

https://wired.jp/2016/03/15/see-the-sketches-j-r-r-tolkien/#galleryimage_202465-778_1