ポーズが描ければ 動きも描ける たてなか流クイックスケッチ の感想

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このクイックスケッチのおかげで、技術的にも精神的にも変わりました。
これまでは人物を描く前に比率を気にしてからやっていました。顔や体の何分の何の位置にあれが来るだとか、細かい基準がないとバランスよく描けなくて。しかしあれこれと考えるのに疲れてしまい、感覚的に描けないので正直楽しくなかったです。でも下手なので頑張って続けていました。
クイックスケッチに出会ってからはあまり細かいことは決めず自分の目を頼りに描き始めましたが、練習がはかどり、結果的にずっと上手くなりました。

絵から感じた「印象」を描きとめること。正解や他人の感覚ではなく「自分が感じた印象」を描くこと。
そういう意識に変わったからです。

この本のテンプレートは、人体の美しいカーブをとても簡単に描けるアタリです。いろいろと考えるよりさっと印象を書きとめるのに適しています。これを使いながら練習するようになってから、自分の絵から動きを感じられるようになりました。動きを表現することができたら、ひとつの絵から物語を想像できるようになります。深みが出てきます。
少し前まで顔しか描けず、直立の全身絵を模写するのも苦痛だったのに、今はスポーツやアクションなどポーズをとっている方が描いてて楽しいと思えるようになりました。
棒立ちの絵しか描けないと悩んでいる方はもちろん、正確なものを描かなきゃと意識しすぎて疲れている人や、自分のように人体の練習中だけれど行き詰っていて方法を変えてみたい人にぜひおすすめです。自分ももう少しこの本で勉強したら、改めて苦手だった方法にも取り組んでみようと思います。

ちなみに、後半には部位や衣服など細かいところの描き方も載っていますが、これも役立ちました。スケッチのような簡単な線で教えてくれるので、そのまま模写するのもささっとできて苦痛になりません。