プライド 運命の瞬間【DVD】 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルプライド 運命の瞬間【DVD】
発売日2011-08-05
監督伊藤俊也
出演津川雅彦
販売元TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
JANコード4988101157099
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » ドラマ

購入者の感想

『プライド 運命の瞬間』(1998年)は、人間・東条英機の闘いを通して描いた「東京裁判」の真実である。
極東国際軍事裁判(俗称・東京裁判)は、終戦翌年の1946(昭和21)年5月3日から始まり、1948(昭和23)年11月12日の判決まで、まる2年6ヶ月余りの日子を費やした。
その宣告の結果は、土肥原賢二、広田弘毅、板垣征四郎、木村兵太郎、松井石根、武藤章、東条英機の7被告は絞首刑、東郷茂徳被告が禁固刑20年、重光葵被告が禁固刑7年の有期刑のほかは16被告全員が終身禁固刑に処せられた。

しかし、この東京裁判は、勝者が作った事後法によって、敗者だけを断罪した違法裁判である。事後立法の禁止は、法律の基本原則である。何人もその当時合法であった行為を事後法によって裁かれるなどということはあってはならない。この、法律の基本原則を無視して「法律」の名の下にA級戦犯を裁いたのが東京裁判であったのだ。
後に、マッカーサー自身、日本の戦争は「自衛のためであった」ということをはっきり認めており、東京裁判自体「この裁判は間違いだった」と告白している。

つまり、東京裁判の本質とは、法律の名の下に勝者が敗者を私刑にしたということである。
この映画でも、そのことがよく描かれている。そのことを象徴するシーンがアメリカの原爆投下に触れた弁護側の弁論の途中で日本語通訳が打ち切られる場面ではないだろうか。無論、このシーンは映画の創作などではなく、史実である。また、パル判事が精魂込めて書きあげた判決文が読み上げられることなく終わるシーンもこの裁判の本質を象徴していると言えるだろう。

物語は、連合国の政治的戦略を背景に、敗戦国・日本を悪の象徴として糾弾する首席検事と、独立国家の威信をかけて切り返す東条英機との対決を主軸に展開する。さらに戦勝国が一方的に裁く法廷のあり方に矛盾を指摘しながらも大国の壁に封印されるインド代表パル判事の苦悶など様々な人間関係をそれぞれの“誇り”に焦点を当てて描かれていく歴史的感動巨編。また、この映画で特筆すべきは、従来語られてきた「東条英機=悪の権化」という単純な構造ではなく、人間・東条英機を浮き彫りにしたことではないだろうか。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

プライド 運命の瞬間【DVD】

アマゾンで購入する
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)から発売された津川雅彦が出演の伊藤俊也のプライド 運命の瞬間【DVD】(JAN:4988101157099)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.