現代文学理論―テクスト・読み・世界 (ワードマップ) の感想

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「物語論」、「間テクスト性」、「テクストのなかの他者性」、「メタフィクション」、「テクストの文体論的分析」、「フェミニズムと文学理論」、「ドゥルーズとスキゾ分析」、「デリダと脱構築」、「コンピュータと文学研究」などなどのテーマについて、時に図を交えながら、コンパクトに語っています。
巻末には各テーマごとに、更に詳しく知るための、日本語で読めるものを中心としたブックガイドも付いていて便利。

「文学理論ってなに？　どういうのがあるの？」というレベルの人なら、『とりあえず一冊目に読む本』としていいのではないでしょうか。

ただ、当たり前と言えば当たり前なのですが、刊行されたのが１９９６年なので、挙げられている参考文献が古いものばかりなのが残念。
内容についても、例えば「コンピュータと文学研究」などはここ１５年の間に相当進んだ分野だと思うので、現在の状況が知りたいなあと思います。
そろそろ改訂増補版を出して欲しいですね。

『２０１１年の今』読むなら４つ星。
せめてブックガイドだけでも改訂して出してもらえれば、文句なしの５つ星なんですが。