2.43 清陰高校男子バレー部 春高編 の感想

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参照データ

タイトル2.43 清陰高校男子バレー部 春高編
発売日販売日未定
製作者壁井 ユカコ
販売元集英社
JANコード9784087711585
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

福井県最強の福蜂工業を向こうに回して戦った県大会決勝を中心に描いた2ndシーズンを読み終えた時は、
あまりの大激戦ぶりに「こんな熱量を詰め込んだ作品があったのか」と読み終えて暫し呆然としたのだけど、
あれから早くも三年が過ぎ漸く手にしたこの3rdシーズン、前巻から70ページ以上増というボリュームに
「またあの熱量を!」と大いに期待しつつ拝読

物語の方はタイトル通り「春高」が舞台となっている。
これまで「悪魔のバズーカ」三村統を中心に県代表を務め続けた福蜂工業に代わって
小田主将が目指し続けてきたタイトル通りの「2.43」の高さにネットが張られる舞台に辿り着いた清陰高校だけど、
今回の出だしで描かれるのは前巻に引き続き彼らではない。
巻頭を飾るのは夏のインターハイでの「星の激突」とも称される東京・景星高校と福岡・箕宿高校の大激戦。
とりわけ中学時代から全国に名を馳せ、ユース代表でも顔馴染みである景星・浅野と箕宿・弓掛の両主将が
ネット越しに「お前さえ同学年にいなければもっと楽に優勝できたのに」と手の内を知り尽くした者同士で
同じ思いを交わす場面から始まる。
全3セットがデュースに持ち込まれるという大激戦の末に箕宿に、弓掛に準々決勝で敗れた景星高校だったが、
春高バレーは組み合わせ抽選の結果、順当に勝ち上がれば再び準々決勝で箕宿と当たる事に。
抽選結果を二年前の主将であった佐々尾に電話で報告した浅野は景星を必ず日本一にする事を誓うが、
佐々尾は「お前の為に勝てば良いんだよ」と取り成す。
電話を終えた直後、抽選が進んだ事で浅野は自分たちや箕宿と同じブロックに福井代表の清陰高校が入った事を知る。
組み合わせが決まった直後に掛かってきた電話で弓掛からの「俺らと当たるまで負けるなよ」と言われる浅野だったが
二人の間には自分たちが一・二年生の間高校バレーで六冠を達成した北辰高校に敗れ続けた屈辱と
三年生となり主将として春高の頂点を極める最後のチャンスという想いが横たわっていた……

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