にんげんのおへそ (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | にんげんのおへそ (新潮文庫) |
発売日 | 2011-12-24 |
製作者 | 高峰 秀子 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101369839 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆 |
購入者の感想
高峰秀子の没後1年です。
新潮社から数冊の高峰秀子の著作が新潮文庫で再発売されました。
本書「にんげんのおへそ」は、
昭和の終わりから平成10年までの期間に書かれたエッセイです。
老いを見つめた当時の生活の様子や、
撮影所での逸話や継母との関係などの昔話が並んでいます。
みごとな文章です。
本書に人生の終わりに備えて無駄なものを整理するエッセイがありますが、
文章も無駄がなく、
淡々と思いをつづる丁寧さやその背後にある慎ましさ、まじめさが、
心を打ちます。
虚栄を求めず生きた稀有な女優さんです。
一歩退いて、でもしっかりと観察し、さめた批評をポツリともらす。
そんなところが、高峰秀子のエッセイストとしての個性だと思いますが、
撮影所の魑魅魍魎を描いた「にんげんのおへそ」が、
当時の映画産業の活気と木下、黒澤両巨匠の素顔を描いていて、
まさに高峰秀子的で、面白く読めました。
新潮社から数冊の高峰秀子の著作が新潮文庫で再発売されました。
本書「にんげんのおへそ」は、
昭和の終わりから平成10年までの期間に書かれたエッセイです。
老いを見つめた当時の生活の様子や、
撮影所での逸話や継母との関係などの昔話が並んでいます。
みごとな文章です。
本書に人生の終わりに備えて無駄なものを整理するエッセイがありますが、
文章も無駄がなく、
淡々と思いをつづる丁寧さやその背後にある慎ましさ、まじめさが、
心を打ちます。
虚栄を求めず生きた稀有な女優さんです。
一歩退いて、でもしっかりと観察し、さめた批評をポツリともらす。
そんなところが、高峰秀子のエッセイストとしての個性だと思いますが、
撮影所の魑魅魍魎を描いた「にんげんのおへそ」が、
当時の映画産業の活気と木下、黒澤両巨匠の素顔を描いていて、
まさに高峰秀子的で、面白く読めました。