全国怪談 オトリヨセ 恐怖大物産展 (角川ホラー文庫) の感想

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参照データ

タイトル全国怪談 オトリヨセ 恐怖大物産展 (角川ホラー文庫)
発売日2015-09-24
製作者黒木 あるじ
販売元KADOKAWA/角川書店
JANコード9784041033784
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー

購入者の感想

前作『全国怪談オトリヨセ』がとてつもなく面白かったため、迷わず購入。
前回とコンセプトは同じなので、基本的な作りや受ける印象も良い意味で同じである。
全国津々浦々、その土地ならではの怪異譚、作者の簡単な解説付き。
解説は、場所が明記されている場合とやんわりぼかされている場合とあるので、
それはそれで「自分で調べる」という追加作業が行えて楽しい。
文面から想像していた場所のイメージと、
実際に検索して調べた結果のイメージとを見比べて、
「え、こんなすごかったの!」と、予想を裏切られる展開も何度もあった。

ただ、内容としては、やはり、「第二弾」感がぬぐえない。
やや小物というか、もし『オトリヨセ』が1冊しか刊行できないって言われたら
おそらく取捨選択で切られただろうな、って印象の話が多い。
(いや、ま、もちろん、それは前作を読んでしまったが故の相対評価であって、
 これしか刊行されていなかったら小物も何もないのだけど。)

以下、気に入った話。
★「ほとばしる」…前作もそうだったけれど、最初の一話、の存在感がしっかりしている。この本の方向性がしっかり示された佳作。
★「Y橋奇譚」…これは、本文を読んだ後、実際に自分でY橋を知らべてみて、現地の映像や写真を見た時に改めてぞっとなった。
★「おまもり」…個人的には、ほろっと泣けるハートフル怪談の類はあまり好きではないのだが。こんな感じで、押しつけがましくなくさらっと挿入される分には不快感はない。むしろちょっと泣けた(笑)。「おまもり」も欲しくなって調べちゃったし。
★「島にて」…私はいつもその場面を想像しながら読むタチなので、それ故、怖かった。映像化した時のインパクトがすごい。
★「幽霊ビル」…これね、たぶんね、多かれ少なかれ、結構な人数の人が人生のどこかで経験してるんじゃないかと思う、忘れているだけで。私も似たようなことあったなぁ、と不意に思い出した。なんで忘れていたんだろう。私の場合は、ビルじゃなくて家だったけど。

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