解析入門 Ⅰ(基礎数学2) の感想

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参照データ

タイトル解析入門 Ⅰ(基礎数学2)
発売日販売日未定
製作者杉浦 光夫
販売元東京大学出版会
JANコード9784130620055
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 微積分・解析

購入者の感想

大学生時代10回以上読み返し、大学院試験のときもお世話になりました。
大学院に入り他の解析の本(ラング)なども一通り読んでわかったことは、厳密さ=安心であり数学の広い世界を俯瞰する想像力を失わせていたように感じるということです。この本が素晴らしいのは疑いようのないことですが、この本の内容をストレスなく読めるようになるには他の本の知識が多く必要です。必要な概念ひとつひとつには膨大なバックグラウンドがあります。それをすべて説明することはできないので削り取って厳密さを失わない程度にして説明。一冊の本に膨大なテーマが含まれかつ厳密な名著が誕生といったところでしょうか。厳密さこそが正義と感じていた学生時代の私に言ってやりたい。この本を辞書として活用するのには大賛成だが、この本だけでもって解析学の基礎を固めようとしているなら必ずPTSDになるって。この本を読んでいない学生にはラング、集合と位相、線型代数を一通り学習してからこの本に取り組むことを推奨します。他の方も書かれていますが入門は初学者という意味ではありません。頑張って読み込むから大丈夫という精神論的なものも重要ですが、その意気込みが空回りしてしまうのは悲劇です。

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