風の中のマリア (講談社文庫) の感想

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タイトル風の中のマリア (講談社文庫)
発売日2011-07-15
製作者百田 尚樹
販売元講談社
JANコード9784062769211
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » は行の著者

購入者の感想

私は本業ではありませんがセイヨウミツバチを飼っています。勤めている会社がCSRの一環で飼いだしたのですが誰も養蜂を知らないしやらないし、言い出しっぺの一人なので世話してます。

セイヨウミツバチを養蜂する上で避けて通れないのがオオスズメバチ。作中にもあるように3匹以上集まると虐殺が始まります。会社は基本土日は休み。ですがお盆明けから11月中旬まではオオスズメバチ対策ということで時間の許す限り会社に行ってパトロールしてきます。彼女らはどこで見ているのか、人が歩き回ってるとそんなに襲ってきませんが人があまりいないと襲撃に来ます。その凄まじさと言ったら・・・。今年は全部で1万匹以上殺られました。本当に数匹で数時間もあれば一群壊滅させられます。

ミツバチを題材にした本は多いですが、そんな恐ろしいオオスズメバチを題材にした珍しい作品。擬人化されたオオスズメバチの一生を生態学的にも余すことなく書いてあります。学術書としてもわかりやすい。なおかつ作品の出来栄えはさすが百田さんと思います。引き込まれてしまいます。

「永遠の0」でも感じましたが生きるということを切なくしかし力強く描いてあります。私にとってはオオスズメバチはセイヨウミツバチを殺す存在ですが、それでも憎く思ったことはありません。彼女らも生きなきゃいけない。オオスズメバチを捉えて殺すことも多いですが正直殺すのは嫌です。養蜂を通して生命の大事さ、生きることの尊さを教えてもらってます。この本は物語として面白いのはもちろん、生きること、種を存続させることの大切さを教えてくれているような気がします。いい本です。おすすめします。

CGかアニメの映画にしたら面白そうだが、ゲノムの話のところがややこしいので小学生低学年はキツイかなぁ〜

百田さんの作品は好きですが、この本はつまらない。
昆虫の世界に人間の解釈で言葉をつけてみただけ。
漫画を読んでるような気分でした。

だんだん面白くなるのかと期待して読みましたが、残念。
5分の1くらいからつまらないけど読んでいる状態でした。
中古で買ってよかった。

初めに…文庫本では巻末に養老孟司先生の解説が入ります。

ハチが主人公って"可愛い話"かと思いきや”永遠の0”を超える激しい戦闘物語でした。
”味方は100、敵は1,000!戦え!命の限り!”

まるでジャンヌ・ダルクのような勇敢な女戦士の物語に読んでいて身が震えます。

マリアという名前のオオススメバチの一生を描いた作品ですが、羽化してから僅か30日しか生きることが出来ない彼女たち(オオススメバチの働き蜂は全員が雌)の壮絶な日々です。

”BOX”でもそうですが、百田作品ではその分野に知識がなくても読んでいく内に自然と知識が身につくように読者を導きます。
本作でも”ハチ?昆虫なんて全く分からない”と思って読み始めても、次第に”昆虫たちの生態”が分かってきます。

本書を読んで”家に入ってきたハチを無下に殺傷できなくなりました。”

ハチの擬人化という作風に抵抗がある方もいるでしょうが、擬人化することで人間と比べることができ、”現代人はなんてぬるい世界を生きているのか…”と実感します。種族のために一心不乱で働き続けるオオスズメバチ達に、人間の失ってしまったモノを見せつけられるようです。

”生きろ!”という叫びが作品全体から聞こえてくるようです。

是非、学校の推薦図書に指定して頂きたいと思える名作です。

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