いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編 の感想
参照データ
タイトル | いっきに学び直す日本史 古代・中世・近世 教養編 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 安藤 達朗 |
販売元 | 東洋経済新報社 |
JANコード | 9784492061992 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般 |
購入者の感想
本書は、「古代・中世・近世 教養編」と「近代・現代 実践編」の2分冊になっています。本書全体の書評は「近代・現代 実践編」の方に書きましたが、敢えて一つだけ繰り返し強調するとすれば、もし一人の外交官がたった一冊の受験生向け参考書を座右の書として30年間も我が国のことを紹介し「外交」を続けていたのが事実であったならば、まさに驚愕すべき実態、と言わざるを得ません。
佐藤氏は「ビジネスや社交の教養にはこの一冊だけで十分だ」との文言を「古代・中世・近世 教養編」に添えていますが、此の「教養編」も特定史観の塊其の物です。例えば「幕藩体制社会はきわめて固定的・閉鎖的で、、、(306頁)」、と決めつけています。然し、江戸時代の身分の在り様は藩ごとによって違い、天領はまた独特でしたし、士農工商の間もある程度流動的で、決してカーストの様な厳密なものでは無かったことをご存知の方も少なく無いことと思います。
秀吉の朝鮮出兵についても西洋から押し寄せてくる植民地化の勢力にどの様に対抗して我が国を守るかという戦国末期〜江戸初期に我が国が直面した国難への対処という本質的な部分について、「信長と秀吉が世界制覇の夢を語り合っている(285頁)」と説明しています。キリがありませんので、これ位にしておきますが、此のような「教養」を以ってして果たして「ビジネスや社交」が成り立つのか、何をや謂わんや。「いっきに学びあやまる」ことが無いように注意したいものです。
佐藤氏は「ビジネスや社交の教養にはこの一冊だけで十分だ」との文言を「古代・中世・近世 教養編」に添えていますが、此の「教養編」も特定史観の塊其の物です。例えば「幕藩体制社会はきわめて固定的・閉鎖的で、、、(306頁)」、と決めつけています。然し、江戸時代の身分の在り様は藩ごとによって違い、天領はまた独特でしたし、士農工商の間もある程度流動的で、決してカーストの様な厳密なものでは無かったことをご存知の方も少なく無いことと思います。
秀吉の朝鮮出兵についても西洋から押し寄せてくる植民地化の勢力にどの様に対抗して我が国を守るかという戦国末期〜江戸初期に我が国が直面した国難への対処という本質的な部分について、「信長と秀吉が世界制覇の夢を語り合っている(285頁)」と説明しています。キリがありませんので、これ位にしておきますが、此のような「教養」を以ってして果たして「ビジネスや社交」が成り立つのか、何をや謂わんや。「いっきに学びあやまる」ことが無いように注意したいものです。
日本通史として、説明がわかりやすい。大人になった今だから読みたい本です。