W(ダブリュー) -三嶋くろねART WORKS- 限定版 の感想

通常版との違いは、表紙、ケース及びラフ集が付いていることです。収録されている内容は、小説の挿絵、各種メディアで発表された絵、その他ゲーム関係の絵、同人イラスト、落書き及び巻末にインタビュー数ページと絵の初出一覧(一部についてコメントあり)、後書きです。肌色成分についてはそこそこ、といったところです。サービスショット的なイラストでも直球系はほぼ皆無です。7割近くがオリジナル系です。
穏やかな色使いと、薄いながらもやや太めの主線と、無駄のない絵の構成がこの著者の絵の特徴だと思いました(商品紹介にもある通り、「白」の使い方も上手いです)。インタビューによると始めて同人誌を出して8割売れたという剛の者らしいです(他にも色々な話が記されております。でもこの著者には看護されたいかも)。確かにそうだろうと思わせる兵(つわもの)です。「まだ新人」とはとても言えない実力派です。この製品については明らかに限定版の表紙の方が著者の絵のイメージを的確に表現しているのでこちらを入手しました。なお、描き下ろしが表紙2種類のみであることには注意してください。
編集も上手く、某出版社のように「詰め込みすぎ」をやらかしておりません。画集としては非常に重要な要素です。
後書きによると「絵の修行を始めて五年」でここから「再出発」なのだそうです。が、絵にぶれはありません。未掲載のイラストも相当数あると思われるので、早急に第2弾の画集を期待したいところです。