これから食えなくなる魚 (幻冬舎新書) の感想
参照データ
タイトル | これから食えなくなる魚 (幻冬舎新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 小松 正之 |
販売元 | 幻冬舎 |
JANコード | 9784344980365 |
カテゴリ | ビジネス・経済 » 産業研究 » 農林水産 » 水産業 |
購入者の感想
水産庁の元官僚という立場の人から、このように日本の漁業の将来に警鐘を鳴らす本が出たのはたいへん有意義なことだ。もはや一刻の猶予もない漁業改革に、多少とも寄与することが期待される。他方、本書は、ああしろ、こうせよ、といささか大雑把な結論を言い放つだけのパターンが目立ち、データの裏付けも弱いし、日本の漁業を望ましい方向へと導く具体的なプロセスの提案にも乏しい。
なお著者は、『クジラと日本人』では、クジラが「人間の三倍から五倍の海産物を食べている」として漁業不振の主要な要因であるかのように述べていたが、本書では、「漁業生産量が減った理由は、第一に獲りすぎ、第二に沿岸域が埋め立てや汚染などにより荒らされたことであって、クジラの増加はせいぜい三番目だろう」と、主張をかなりトーンダウンさせている。
なお著者は、『クジラと日本人』では、クジラが「人間の三倍から五倍の海産物を食べている」として漁業不振の主要な要因であるかのように述べていたが、本書では、「漁業生産量が減った理由は、第一に獲りすぎ、第二に沿岸域が埋め立てや汚染などにより荒らされたことであって、クジラの増加はせいぜい三番目だろう」と、主張をかなりトーンダウンさせている。