乙嫁語り 11巻 (HARTA COMIX) の感想

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参照データ

タイトル乙嫁語り 11巻 (HARTA COMIX)
発売日2018-12-15
製作者森 薫
販売元KADOKAWA / エンターブレイン
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL

購入者の感想

 相変わらず執念の鬼描き込みがお腹いっぱいな11巻。
 滴らんばかりの旅情。
 随所に展開される見開きページの美しさ。
 なんでしょうね、この圧倒的な臨場感は。誇張でも何でもなく、VRゴーグルを覗き込んでいるような錯覚まで抱いてしまった充実の一冊です。
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********以下、ネタバレありの感想*******
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 すべてを擲ってでもあの人の側にいたい。
 生まれて初めての恋を自覚したタラスさんの行動力は凄まじいの一言。大切な義母も、後添いになる約束で迎えてくれた男性さえも、彼女を止められません。
 「アンカラへ向かう」というスミスの一言だけを手掛かりに、単身馬で旅立とうとするタラスさん。
 ここで驚いたのは、本来花婿になるはずだった男性が、アンカラまでの同行を申し出たこと。
 現代日本の常識なら絶対あり得ません。
 ところが、『乙嫁語り』の物語世界では納得できちゃう。「これも何かの縁だろう」と溜息一つついたら、降り掛かった不運や難題に身を委ねる。
 かと言って、運命にただ流されるだけではなくて、どうしようもない絶対状況の中でも抗う意志は持ち続ける。
 しなやかに揺らぎながら、決して折れない強靭さを持つ名もなき人々。
 その紡ぎ出す物語が愛おしい。

 無事アンカラについたタラスさん達ですが、肝心のスミスの消息はつかめません。旅費も乏しくなって、なけなしの装身具を一つ一つ売り払っていくくだりは、読んでいる方まで侘びしくなってきます。こうしたタケノコ生活の果てに無事スミス一行との再会となるんですが、お約束展開とはいえ、読んでいる方は気が揉めてなりませんwww
 まあ、こういう展開があったればこそのカタルシス。スミスのプロポーズは、彼らしさ全開で、全身全霊をあげて真摯なんだけど今ひとつ頼りないんですよねwww
 互いの気持ちを確かめあった二人は、一緒にフィールドワークの旅を続けることになり、なんとこれまでの旅程を引き返すことに。

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