自然主義と宗教の間: 哲学論集 (叢書・ウニベルシタス) の感想

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タイトル自然主義と宗教の間: 哲学論集 (叢書・ウニベルシタス)
発売日販売日未定
製作者ユルゲン ハーバーマス
販売元法政大学出版局
JANコード9784588010187
カテゴリ人文・思想 » 哲学・思想 » 西洋思想 » 西洋哲学入門

購入者の感想

はじめ、図書館で借りて読んでいたものの、途中で「こりゃあ、自分で買って、アンダーラインを引いたり付箋を貼ったりしながら、気を入れて読まなきゃだめだ!」と思いたって、改めて本屋さんで手に入れた。

「二つの相反する傾向が時代の精神的状況を特徴づけている --- すなわち、自然主義的な世界像の拡大と宗教的政党主義の増大する政治的影響である」
序文の最初の一文。これって、つまり、一種の行き詰まり感を見せている自然主義的な世界像(=科学万能主義・還元主義)と、もう一方でどんどん政治化していく宗教の対立、という現代社会の混沌を表していますよね。
カント、ハイデガー、ヘーゲル、ヴィトゲンシュタイン、アドルノ、ロールズ等々、過去そして現在の哲学者を引用または批判しつつ、"世俗的市民" と "宗教的共同体" との対話の可能性を模索している。

「宗教的原理主義のさまざまな変種は、国民同士の対立や民族的な対立と結びついていることもあるが、最近は組織的中心を持たずにグローバルに暗躍する様々なテロリスト集団の温床にもなっている。そうしたテロリスト集団は、尊大に感じられる西洋文明が、自分たちを侮蔑することは許さないということで反発している」(p.133)との記述は、まさに2015年1月に起きたフランスでのテロ事件を、まるでそのまま言い当てているかのよう。

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