進撃の巨人（２６） (週刊少年マガジンコミックス) の感想

25巻からの圧巻の展開そのままに26巻も息をつかず読みきりました。
物語的には終盤に差し掛かったような雰囲気を感じますがまだ回収していない伏線も多数感じます。

作者に全幅の信頼を寄せつつ続きを最も期待できるタイトルです。

今まで、明かされなかった巨人の秘密、海の向こうの国、自分たちの置かれた状況を皆が知ったわけです。
これまでは、マーレの戦士である巨人と無垢の巨人に攻められてきたけれど、「今度はこっちの番だ！」って感じです。
でも、マーレ編に入ってから、かなり理屈っぽくなって、エレンやジークの考えてることが謎です。
「忘れられない怒りがある！必ず駆逐してやる！」というのが、エレンが戦う意味だったと思うのですが
今度はそれを相手に与えてるんですよね。まさにこの巻で、ガビが感じているような怒りです。
時間軸も、前後していてこれ誰？って人も出てきたりします。
そして何より辛かったのは、戦友との別れ・・・。「この夜に散った名もなき花よ　どうか安らかに暁に眠れ」
わたしの大好きだったキャラにこの歌詞を捧げます。

それにしても、わたし的には想像とはあまりに違う方向に行ってしまって、ちょっとついていくのが辛いです。
マーレだけならまだしも、なんか国がいっぱいあって、世界観が随分変わってしまったな～って感じです。

中弛みを突き抜けて、今再び面白い。キャラは一貫してドライな性格。外の世界も戦時下のせいか、違和感なくドライ。壁の外も中もどちらも地獄だと知っても主人公たちが揺らがないのがかえってリアル。続きも楽しみ。