音楽と音楽家 (岩波文庫 青 502-1) の感想

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参照データ

タイトル音楽と音楽家 (岩波文庫 青 502-1)
発売日販売日未定
製作者シューマン
販売元岩波書店
JANコード9784003350218
カテゴリ »  » ジャンル別 » エンターテイメント

購入者の感想

これ程の音楽批評、エッセイは滅多にないと思います。
シューマンという天才音楽家が、その才能の一端を音楽愛好家のために公開してくれたように感じられました。
正直言って、読み始めは此方がついていけていないのでしょうか、上手く伝わってきません。
少し戸惑う時間を通り過ぎると、一気に波のような感動が押し寄せてきました。
最終章の「音楽の座右銘」に辿りついた時は感極まるような思いでした。
天才を理解するのは、恐らく天才だけであろう、と最後の一説で述べています。
そのことはこの本を読むと、ああそうかもしれない、といった思いに駆られます。
当時音楽は、楽譜によって世に伝えられています。レコードが発明される前の時代、楽譜を見て音楽を聴く時代でもあります。
楽譜を見て、その音符の羅列に曲の意味を読み取り、自らの着想を音符に込めてゆくことが自由自在にできる人たち。
その一人であるシューマンが、ベートーヴェン、モーツァルト、バッハ、シューベルト、ショパン、メンデルスゾーン、リスト、ヴェルディといった巨人達の音楽を言葉に置き換え、それをを読むことができるというのは何と幸運なことかと思います。
シューマンの晩年を知れば、芸術に殉じた人という印象を抱いています。
この本は、音楽を論じた者ですが芸術論にもなっています。

同時代人であった、リスト、ショパンの演奏振りなど舞台の様子も書きとめられています。
そして、シューマンが次なる時代の天才と認めた、ブラームスの紹介で締めくくられています。
芸術、音楽を学ぶ方やお好きな方には是非お勧めしたい本です。

2006年、ローベルト・シューマン没後150年を機に

岩波書店が重版再開した文庫です。

プラトンの『対話篇』を想起させる

フロレスタンとオイゼビウスの対話や

ショパン、メンデルスゾーン、ベルリオーズらの作品の批評

そしてブラームスへの期待を綴った文が収録されています。

またシューベルトとベートーヴェンに対する

惜しみない賛辞にも触れることができます。

読者の中には多少古風であると感じるかもしれませんが、

吉田氏の翻訳にはシューマン自身に語らせようとするような配慮が

あると思いました。

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