リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫) の感想

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参照データ

タイトルリスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)
発売日販売日未定
製作者ピーター バーンスタイン
販売元日本経済新聞社
JANコード9784532190798
カテゴリ文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学

購入者の感想

よく、ビジネス書で必読の一冊にあげられている本書。
ようやく上巻、下巻を読み終えて、満足しています。

確かに、現代ビジネスパーソンには、必読書ですね。
特に、金融や経済学に直接関わっていない方々でも、
リスクリテラシーが声高に言われている今日、リスクに
関わる人類の長く、壮絶な思想革命を知っていることは
重要なことだと思います。

タイトルにある「神々への反逆」とは、紀元前も入れて
数千年にわたる、人類の「不確実な未来に関する」壮大な
智慧の戦いの歴史です。不確実な未来をいかにして、予見可能な
範囲に帰着させるのか?これに数理論理的人類の英知を傾けた革新
の物語。

古代ギリシャに始まり、行動ファイナンス、遺伝的アルゴリズム
に至る、「ものを数える」ことから「コンピュータを駆使した」
未来のシミュレーションに至る、ありとあらゆる、先人たちの
取り組みが、その人の個性や生き方も交えながら、あざやかに
展望していきます。

ぞの主軸は、著者が「はじめに」で語っているように、二つの
概念で包括されます。ひとつは、最善の意思決定は計量的手法と
数字に裏付けられた過去から敷衍できるというもの。もう一方は
未来への意思決定は、不確実性に対する主観的な信念で行うもの
といえる。

著者が目指す、記述の到達点は、資本市場における合理的投資
や投資家行動の、今日の到達点にいたる、歴史を、哲学、数学、
確率論、統計学、ポートフォリオ理論、分散投資理論、デリバティブ
や行動ファイナンスに至る智慧とビジョンとロジックを総括する
ことにあるようですが、なにせ、カバーしている分野が広範囲
なことと、登場する歴史上の人物があまりにの有名かつ人数
が多く、読んでいて恐ろしくなってくるほどの大著です。

上巻では、古代ギリシャから、19世紀に至る、数学、論理学、
統計確率、物理学の進展を、正規分布、平均、偏差の発見までの

 表題の「リスク」はどちらかといえば概念・総論を表す言葉であり、(上)では、その
歴史について、まずは統計学的なところから紐解いている。
 ただ、(下)まですべて読み終えないと「リスク」全般にかかる総論までは、たどりつかない。
 (下)の終盤で著者が述べているリスクマネジメントの未来の話は大変興味深い。

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