狭き門(新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 狭き門(新潮文庫) |
発売日 | 2016-07-29 |
製作者 | アンドレ・ジッド |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » フランス文学 |
購入者の感想
アリサの理想とする愛の形とは?
確かに彼女はジェロームを愛したのであろう。
しかし、その愛の形はジェロームにとって苦悩を深めるだけだった。
何かを超越したようなアリサの愛は、我々読者に理解できる類のものだろうか。
そんなアリサに終始混乱させられ、苦しめられるジェローム。
終盤、アリサの日記に記された以下の言葉が強く印象に残った。
「《自ら進んで引かれるままになっているときは、人は束縛を感じません。
しかし、それにあらがい、遠ざかろうとするとき、はじめて激しい苦しみを感じます》
この言葉は、いかにも直截にわたしの胸をついたので……」
「主よ……」と言い続ける終盤の日記の中、このくだりでは神をさておき、
アリサの素直な心情が見えたようで、私にとって何となく救いとなった気がする。
確かに彼女はジェロームを愛したのであろう。
しかし、その愛の形はジェロームにとって苦悩を深めるだけだった。
何かを超越したようなアリサの愛は、我々読者に理解できる類のものだろうか。
そんなアリサに終始混乱させられ、苦しめられるジェローム。
終盤、アリサの日記に記された以下の言葉が強く印象に残った。
「《自ら進んで引かれるままになっているときは、人は束縛を感じません。
しかし、それにあらがい、遠ざかろうとするとき、はじめて激しい苦しみを感じます》
この言葉は、いかにも直截にわたしの胸をついたので……」
「主よ……」と言い続ける終盤の日記の中、このくだりでは神をさておき、
アリサの素直な心情が見えたようで、私にとって何となく救いとなった気がする。