応天の門 8 (BUNCH COMICS) の感想

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参照データ

タイトル応天の門 8 (BUNCH COMICS)
発売日2017-12-09
製作者灰原 薬
販売元新潮社
JANコード9784107720344
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

政治屋藤原氏うんぬんはさて置いて、道真はいつもの日々へ帰るかと思えば事件は道真を待ってはくれないようですね。
というよりも、独りで書と向き合い知を高めていた頃にはもう道真は戻れないのでしょう。

今回の話を総合してゆくと、「いかにして人は生きるべきか」というような命題がみえてくる気がします。

学問とはそもそも人の為、人をよりよい生き方へ誘うものという認識が強く、学ばない奴は皆 学問の使い方を正しく把握していないというような考え方だった道真にとって 高いレベルで学問を修めていた人が誤った道を選んでしまうことに対して強く衝撃を受けてしまうのは容易に想像できます。
今まで幾度か業平が「お前には分からないかもしれないが」という一節を交えて話していたことを思い出しました。

道真は己が辿ってきた道自体に疑問符を投げかけましたが、現代において学問の神様として名高い道真が「学問とは誰が為にあるのか」と悩む姿は今まで一番人間らしく、若々しく見えました。
この先、『応天の門』の道真が出す答えが楽しみです。

もちろんお話は今回も面白かったのですが、前巻がスッキリ纏まっていた分なんとなくテンポが悪いのが気になり星4になりました。
主人公が悩んでいるときにテンポが悪くなるのは当然ですが、各話のメリハリがイマイチに感じたので、すみません。

裏表紙の花はホタルブクロですかな。
今の時期には咲かない花ですが、ホタルブクロの語源は「火垂る」袋、つまり提灯に型が似ているからという説があるらしいですね。昔、ホタルブクロを使って蛍を捕まえたのを思い出しました。
ホタルブクロは道真の行く道を照らせるのでしょうか。

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