人間失格(1) (ビッグコミックス) の感想

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タイトル人間失格(1) (ビッグコミックス)
発売日2017-11-17
製作者伊藤潤二
販売元小学館
JANコード登録されていません
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » コミック

購入者の感想

これまでに数多く、コミック化や映画化が試みられたであろう、近現代文学の名作『人間失格』。

今回の作品は、ホラー漫画家の伊藤潤二氏によるもの。『憂国のラスプーチン』でその存在を知り、ホラー漫画家らしい独特の表現力に魅了された。「その伊藤氏が、この名作についに挑んだか、これは面白くならないはずはない」との思いで手に取った。そして一気に読了。まだ第1巻ではあるが、この作品が漫画版『人間失格』の決定版となるだろうということを確信した。

常に「道化」を演じていた幼少期、その道化を見破った「竹一」。主人公「葉蔵」は、この竹一を死に追いやってしまう。この竹一との歪んだ関係が、その後の主人公の一種のトラウマとなっていく。自らの道化によって、本人が最も恐れ、覆い隠してきた「他人の目」。その恐怖から逃れるための道化により、葉蔵は青年へと成長する過程において、周りの人間を振り回し、また自分もその罪悪感に苦しめられることになる。

その振り回された人間たち―「竹一」をはじめ、下宿先の若い姉妹、活動家の女、バーの薄幸の女給―との関わり、いわば彼の「世間」が「蟻地獄」のように葉蔵を苦しめる。この苦しみは、ことあるごとにフラッシュバックし、その際の描写はもはやホラー漫画である。この小説は本来ホラー小説であったのかと見紛うほどであった。

なのですが、この先生の、怖さもふっとぶくらいのキテレツさとクレイジーさがこの作品には足りない気がします。
原作があるので仕方ないですかね。
そして、原作のようなジワジワくる人間の心の闇みたいなのも今一つ表現されていないような。。
伊藤先生はやはりオリジナル作品が最高です。

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