アマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」 (PHPビジネス新書) の感想

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タイトルアマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」 (PHPビジネス新書)
発売日販売日未定
製作者田中 道昭
販売元PHP研究所
JANコード9784569837338
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 実践経営・リーダーシップ » 経営理論

購入者の感想

アマゾン(CEOのジェフ・ベゾス)が描く壮大な長期戦略について述べた本です。色々なところで見聞きしていた事柄が網羅されており、アマゾンの現在地と今後進もうとしている先について学ぶことができます。

・アマゾンの本質はECサイトでも、システム会社でもなく、ビッグデータ企業
・ビッグデータxAIを手段として個の分析の究極へと向かおうとしている
・アマゾンはあえて利益率を低くする戦略を取っている。低価格かつ利便性が高いサービスは多くの顧客を集める一方で、競合が参入しにくい
・アマゾンプライムの会費は日本では3900円だが、米国では99ドル。アマゾン本体の北米事業とAWSの利益を北米以外の事業展開に投資しているから可能になっている価格戦略
・アマゾンは他社のデータを用いて自社商品を開発し、他社の価格戦略を見て値段を下げ、それによって市場シェアを広げ、得られた利益で要塞をさらに強固にしているというサイクルを構築

ただ、読み物としてはファイブフォース分析や経営論、リーダーシップ論など、色々と詰め込みすぎて整理されていない印象を受けました。特に競合のアリババについては一つの章を丸々割いていますが、正直蛇足だと思いました。アリババがいくつかの領域においてはアマゾンを凌駕しているのは分かりましたが、それまで述べてきたアマゾンのすごさが霞んでしまいかねません。ちなみに、日本では競合とされる楽天については「ら」の字も出てきませんでした。

また、著者は根本的にはアマゾンに対し畏怖の念を抱いているようです。「現実にはアマゾンという要塞の中に閉じ込められており、そこから抜け出せなくなっているとも言える。(中略)自分の自由が制限されているような、個人の尊厳が損なわれているような気持ちになっても不思議ではない」と述べていますが、これは中毒になっている個人の問題であって、アマゾンの責任ではないでしょう。ただし、単なるアマゾン礼賛に終始するのではなく、客観的なスタンスから批判的な意見も述べているのは評価できます。

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