アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者 の感想

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参照データ

タイトルアフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者
発売日販売日未定
製作者中島 真志
販売元新潮社
JANコード9784103512813
カテゴリ »  » ジャンル別 » ビジネス・経済

購入者の感想

昨今注目を集めるビットコインについては、コンピューター技術者の視点から語られるか
金融の専門家から語られることが多い。
技術者視点の解説は、金融に対する知識はほぼゼロなので「素晴らしい技術だから普及するでしょう」
というような単純な見解に陥りがちだ。
一方の金融の専門家からの指摘は、ビットコインの存在そのものを
全くきちんと理解していないことがほとんどである。
その典型が「ビットコインはチューリップバブルと同じである」というものだろう。

著者は日銀で暗号通貨(仮想通貨)に対する研究をした人物なので、技術、金融どちらの点からも
見解があり、その点においては日本ではトップクラスの見識を持った人物であるのは
間違いがないと思う。
そのトップクラスの人物が「ビットコインはもう終わり」というのだから穏やかではないだろう。

評者はビットコインに対して楽観的な見解を持つ者だが
自らの足元をきちんと見つめ直すという点からも、本書を読む意義は大きいと思う。
特に金融界が暗号通貨そのものにどのようなスタンスで見ているかが分かることは大きいだろう。

しかし、本書で述べられる「ビットコインは中国人が90%を仕切っている」というような内容は
2017年12月の時点ですっかり変わってしまっている。これは著者が悪いのではない。
執筆した時点では、確かにそうであったのだ。
しかし、ビットコインを巡る動きはあまりに速く、1ヵ月2ヵ月でその状況は驚くほど変わる。

なので、この本で述べられている情報は「もう古いもので、今は状況は変わっている」と
いう認識で読む必要があると思う。それをいちいち指摘しても仕方がないと思う。
もしあなたが評者のこの文章を2018年に読んでいるなら、もうその情報も古いのだ。

なお、本書を読むと「もうビットコインは終わりで、これからはリップルだ」と思ってしまうが
そう考えてリップルに投資するのはあまり評者はお勧めしない。

ブロックチェーンが何を意味するのか,迂闊にもいまさら訊けない拙にもよく分かる説明に,舌を巻く.ご経歴から,資金決済システムが専門である著者が,仮想通貨ひいては仮想法定通貨の行方について抱く,期待と不安が読み取れる.貨幣のもつ匿名性とは何か,匿名性を担保しながら貨幣の機能をグレードアップするための技術に不安はないか.経済学はこれらの疑問に十分に答えることはできるのか.ああ,また難しく考えてしまった.そういう読後感をくれた良書.

著者は、大学卒業後、日本銀行、国際決済銀行などを経て、
現在、麗澤大学経済学部で教授を務めている。
本書の前半では、ビットコインの様々な不都合な真実を指摘。
コイン自体の安全性は堅牢だが、保管や流通の管理システムが脆弱で事故が相次いでいること。
たった1%のユーザーが、全体の9割を保有していること。
全取引の94%が中国元であること。
価格変動が激しく、通貨というより投資用資産になっていることなどなど。
著者は、ビットコインはバブルになっており、崩壊は近いと断言している。

後半では、ブロックチェーン技術が、国際送金や証券決済において、スピードやコストメリットが大きいことを論証。
現在、各国で実証実験が進められており、 誰がデファクトを作るかの競争が繰り広げられている。

日本銀行においても、1990年頃から電子現金についての極秘プロジェクトが進められていたことを告白。
これには驚き、アタタ~、ビックリコイた。

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