Come Away With Me の感想

今更説明する事もありません。最高です！

私、50歳半ばのオヤジですがこのアルバムはSACDを含め10枚近く購入しています。
自分用と人にプレゼントする為です。
SACDは繊細な空気感も再現されますが、やや線が細く聴こえます。CDはそれに比べやや太い音です。

ヒップホップ系の音楽が全盛だった頃、このアルバムが発表され空前のミリオンセラーとなり、アカデミー賞など高い評価を与えられたのも、音楽市場が大人の鑑賞に耐えうる商品を潜在的に渇望していた為では？と思います。

特に日本の音楽界は出せばすぐにカネになる子供向けの音楽商品ばかり並べ、売れなくなれば目先を変えて同じようなものを次々と市場に送り込み、その時音楽商品を購入していた人たちが大人になっても購入層となる様な商品、市場の開発を怠った結果、大人になった人々が欲しい商品も欲しい気持ちも無くなり、市場も無くなった。

そんな中でこのアルバムは死に絶えた市場に再び命を吹き込む力を与えたと言えるかも知れません。

そんなことはさて置き、ノラ・ジョーンズを聴いことの無い人にはオススメします。
あなたが大人ならば必ずわかる筈です。

決して色褪せることの無い想い出や、大切な人に逢いたくなるような音楽です。

２００２年発売されたノラ・ジョーンズのデビュー・アルバム。いきなり、グラミー賞を８部門で独占。この作品が、ブルー・ノートから出されていることを見てもおわかりの通り、ジャズ、それも５０年代のジャズをベースにしたムーディーなサウンドで作られたアルバムです。彼女のハスキーな声は、”癒し”ですね。レコード会社のコピーが”大都会のナチュラル・ヴォイス”なのですが、上手く表現していると思います。ＮＹ9.11や先の見えない不安な暮らしの中で、皆が求めていた安らぎなのでしょう。彼女の声は、確かに大都会の暗闇をほんのりと照らしてくれる星の輝きのように思えます。いいですね。２１世紀は、彼女の歌声が必要です。