「untitled」(通常盤) の感想

今回のアルバムを聞きましたが、ソロがないから残念でもあり、ユニットはたしかに今までにない面白さもありますが、曲全体、シングル以外のアルバム曲はよし悪しもありますが、五人のそれぞれ歌も上手くなっているとはいえ、フェイクやビブラートを五人で分担してしなくてもと思いましたが、いくらできるようになってもファンがアルバムを聞いて無理がある歌割りとかはしてほしくないかな！やっぱりメインボールの大野君が歌の軸になっていると曲もよく聞こえたりと聞きやすいです。
今回はもう仕方ないですが、来年のアルバムはソロや大野君をメインボーカルとしてアルバム制作してほしいかな。

例えで世代がバレますが。
平均的にメンバーの歌唱力が上がっているようで、アルバム全体としてよく戦っていると思います。大人っぽくてスタイリッシュな印象の曲が多く、BGMとして聴くのには好みです。
ただ、突き抜けた爽快感、思わず手を止め目を閉じて聞き入る恍惚感がないかな。そこを担っているのはやはり大野くんの声だと思います。なんといっても彼の声が持つ破壊力は嵐の楽曲の最終兵器ですよ。高射砲程度にしか使わないのはもったいないです。
ソロ曲の有無にはこだわりませんが、やはり要所要所で波動砲をぶっ放してほしかった。

「とにかく派手で煌びやか、コンセプトに囚われがちで、リスナーに寄り添い日常を彩るというよりは、端から非日常であるライブのための下敷きとして作られている。だからこそライブ落選組のファンには置いてきぼり感がある――」

そんなアルバムが近年続いていたように思います。
けれど今作は、ショー向きのゴージャスな楽曲と、日常映えするやわらかな楽曲がバランス良く散りばめられた手堅さを感じるアルバムです。これまでアイドルの王道や流行歌の担い手であった嵐が、ポップスという混沌とした巨大ジャンルの深淵へ臆することなく向かっていくような印象を受けます。
アルバムタイトル、CMの真っ白なキャンバス、初回盤DVDでの櫻井くんの180度と360度のお話に納得。前作を超える自由度とまとまりです。

【「踊れる」】
これまで嵐が提示してきた「ダンサブル」は「Sakura」や「誰も知らない」などテンポも展開も速い単調なリズムのものが多かった。リード曲である「未完」を聴くと一見、同系統。
しかしいざ聴き通してみると、「未完」含め収録曲の多くはそれらとは別方向からのアプローチが効いていて良い意味で裏切られます。
嵐にしては重めなバスドラムの音や軽やかなカッティングが心地よく、踊る時に拾いたい音が随所でたくさん鳴っている。
今回は、体の底までビートが響き、ノせられ体を揺らしたくなる「ダンサブル」です。

【五人の歌唱】
五人五様に色んな表現が試されていて楽しい。ですが今回ひとつ気になったことが。
嵐の歌担当と言えば大野くんという認識があるので、彼の使い所には疑問を感じました。ここぞという時の高音・フェイク・大サビ前の盛り上げ……長年楽曲のレベルを上げるひとつのエッセンスとして彼の技術が多用されてきたように思いますが、何故か今回は（たぶん意図的に）殆どそれがない。ファンとしては五人の声を平等に聴きたいけど、やっぱりさりげなくでも締めるところは彼に締めて欲しい。

酷評多いけど曲は悪くないしいいと思います。
ただ音の加工しすぎのせいで、折角の楽器がチープな打ち込みみたいだし、声もボカロかよって思うくらい誰の声だかわかんないのが多い。
大野くんのパートも少ないかもしれないけど、それ以外になんだか物足りなく感じるのは、5人の自然な声が少ないからなのか、音楽鑑賞とゆーか堪能する楽しさがこの音のストレスのせいで8割減った。あとは嵐愛で聴いていられるだけ。
松潤だけがやけに目立つのは、他の4人は負けてしまうエフェクトに勝る個性的な声だからじゃないかって気がする。彼の声だけは死なない（disりじゃないよ）。
全体的にガチャドスガチャドスシャーシャーがずーっと続くから、歌の個性もわからないうちにいつの間にか終わってしまって印象に残りにくかった。
この音流行りかもしれないけど、5人の個性が絶滅するからマジでやめて欲しい。