あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 6 【完全生産限定版】 [Blu-ray] の感想

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参照データ

タイトルあの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 6 【完全生産限定版】 [Blu-ray]
発売日2011-11-23
監督長井龍雪
出演入野自由
販売元アニプレックス
JANコード4534530048578
カテゴリ » DVD » ジャンル別 » アニメ

購入者の感想

当初は積極的にめんまの成仏を支援していたじんたんは、ふと彼女が永遠にいなくなることに寂しさを覚え、消極的になりだした。
じんたんは、その思いをめんまに向かって口にする。一生おれのそばにいろよ、といったセリフを。
口にするというよりは、口をついて出たというべきか? 格好つけたがる、強がりたがる彼である。そんなこと、本当は言いたくなかっただろう。

このシーンは、印象的だった。
彼の思いがけない感情の吐露を受けて、めんまはこう言う、「成仏、しますよ?」。

めんまの敬語はしごく珍しい。だから、彼女のこの台詞は重たい意味を持つことになる。
敬語というのは、使用者の相手への敬いをあらわす表現だが、敬うということは、ある意味では遠ざけるということである。
めんまはここでわざと敬語を用いることで、じんたんを遠ざけている。
「しますよ?」は、じんたんとめんまの間にはっきりとした距離を浮かび上がらせた。その距離は、生ける者と死した者の間の、どうしようが埋められない空白だった。

じんたんが切ない気持ちになったのは勿論だが、めんまも同じく、もしくは彼以上に、切ない気持ちになっただろう。ずっとじんたんたちと一緒に過ごしていたいという望みは、普遍的な生命のルールによって、決して叶えられないのだ。

じんたんを遠ざけためんまはひどく健気だった。認めがたく耐えがたい自分の悲痛な定めを、彼女は一身に受け止めた。
ここで涙が溢れそうになった。ここで視聴者は、彼女の痛い気持ちに共感するのである。泣きそうになるのは不可抗力、必然としか言えまい。

終幕のお涙頂戴感たっぷりの演出はじゃっかん鼻に付いたが、それが物語を台無しにしたとは特に思えない。

エンディングの"Still"の後に残る、心暖かになれるが物悲しい余韻に、ぜひじっとり浸ってください。

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