【Amazon.co.jp限定】エクス・マキナ スチールブック・ブルーレイ [Blu-ray] の感想

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参照データ

タイトル【Amazon.co.jp限定】エクス・マキナ スチールブック・ブルーレイ [Blu-ray]
発売日2017-12-06
監督アレックス・ガーランド
出演アリシア・ヴィキャンデル
販売元NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
JANコード4988102603465
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » SF

購入者の感想

これは侮ってはいけない、大人向けSFの稀有な傑作だと確信した。
AIテーマのSF作品は「2001年宇宙の旅」、最近では「アイ・ロボット」等、数多く世に送り出されているが、本作ほど枝葉を削ぎ落としたソリッドな作品は観たことが無い。
スコットランドのプロデューサー、イングランドの脚本兼監督、スウェーデンの主演女優、アイルランドの主演男優、グアテマラの助演男優、日系英国人の助演女優の実に多彩で落ち着いた役者で創られただけに、短絡的な押し付け感がなく、何処までもテーマに忠実に、澱みない審美なテイストが何とも素晴らしい。
商業化目的でアクションや宇宙空間等を加えてしまうハリウッド作には無い、自然林の映像美と幾何学的な研究所空間とエゴイストな登場人物達、全編をこの三点だけで描き切った耽美的表現に心眼を奪われる。
神が人間を創って火を与えた太古、人間が機械仕掛け(エクスマキナ)を創って心を与える現代、人間感情を持ったAIは道具か人格か?人間が神を神話の中に押し込めた様に、AIは人類を何かに封じ込めるのか? この深遠なる問いの迷宮に引き摺り込まれる二時間は緊張感抜群だ。これはSFスリラー等の固有ジャンルではなく、SF映画本来の姿だと思い出させてくれる。
全知全能の神ゼウスの如く振る舞うネイサン、神の掟を破って人間に火を与えたプロメテウスの如く悩むケイレブ、そして“ほこら”から解き放たれる日を待つエヴァとそれらを静かに見つめるキョウコ。
四名の間の信頼と虚構をメインに、米国が道具として産み出したAIを、欧州と日本が人格を認め解き放ってしまう、その恐ろしく洞察的なシナリオ設定には心から脱帽した。
さすが小説化出身らしい作品への拘りが随所に散りばめられ、どのカットにも、どの小道具にも無駄が一切ない。単調のようで全てに意味があり、観る者を理性の断崖に追い込み憔悴させる、SFの真髄を究めたシュールな傑作だ。

イタリア同様の2017年版スティールブックが国内でも発売決定。
初期発売時点で海外盤同様のスティールケース仕様が無かったのでうれしいニュースです。

画質ではやや甘い部分も散見されますが、ディスプレイ及びプレーヤー側の調整次第で
見違えるので挑戦しがいのあるソフトです。(JVCではシネマモードがお勧め)
dts-HDサウンドの方も折上付きで、日本語dts音声も良く出来ています。

北米版はLIONSGATE発売で、色味の方向性が日本他海外含む
ユニバーサル版と若干異なります。
Blu-rayは世界初のDTS:X音声採用盤。
4K UHDは北米版BDの精細感・解像感・色情報を更に深化させた映像で
眼前に風景が拡がり、登場人物たちがあたかもそこに存在しています。
音響の方も一音一音に重さが加わる程の表現力で包囲感も出ています。
何回か作品をご覧になった方でしたら字幕・吹替なしでも観賞可能で、
ユニバーサル版BDとの差異を実感されるはず。
(UHDは送込でも23$程度)

今回の国内再発では価格がやや高めと感じたので、
商品企画に対してマイナス側の星数とさせていただきます。
※イタリア盤スティールブック仕様(日本語収録)は15€程度ですので…。

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